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Interview

若者フリーク連載「好きを転じて夢と為す」vol.5

シンガーソングライター・kojikojiが歌とギターという“好き”に気づいた瞬間

author: 白鳥菜都date: 2025/02/13

FREAK’S STOREとBeyond magazineによる、ユース世代応援プロジェクト「若者フリーク」。このプロジェクトは、若者の「好き」がいつか「夢」に変わり、もっと将来の自分に「ワクワク」してもらうきっかけを作ることを目指している。
 
若者フリーク連載「好きを転じて夢と為す」では、自分の好きなことを見つけてその夢に向かっている人たちや、夢の実現に向けて行動しているユース世代に、その半生や夢との出合いを語ってもらう。先輩フリークたちの言葉を聞けば、自分の夢を見つけるヒントになるかもしれない。
 
第5回は、シンガーソングライターのkojikojiさんが登場。2018年に公開したBASI「愛のままに feat. 唾奇」のカバーをきっかけに、注目を集めたkojikojiさんは、どんなふうに「好き」や「夢」と向き合ってきたのか。

kojikoji

シンガー・ソングライター。これまでに変態紳士クラブ、空音、Lucky Tapesなど数多くの作品に客演参加し、BASIのサポートバンドの一員としてコーラス / ギターの担当も。2022年 LIQUIDROOM ebisuにて開催した初ワンマンライブは即日完売。TVドラマのEDテーマや、CMソングも多数担当。

Instagram:@kojikoji__i2
X:@kojikoji__i2
公式サイト:https://kojikoji-official.com/

いつかギターを」と思いながら過ごした中高時代

──kojikojiさんが、音楽を好きになったのはいつ頃ですか?

子どもの頃から歌うのが本当に大好きで。ドライブ中も、実家のお風呂場でもトイレでもそこら中で歌っていました。だから、「うるさい!」ってよく家族に怒られていて(笑)。周りから言われるたびに「私、結構歌うの好きなんやな」と自覚していきました。

──楽器ではなく、歌がきっかけだったんですね。

そうなんです。3歳くらいからピアノを習わせてもらったのですが、両手で弾けなくて。左手のレッスンに入った頃に挫折して辞めちゃいました。

だから、楽器には縁がないのかなと思っていました。でも、結局歌うのが好きすぎて、後からまたギターを始めることにしたのですが……。

──中高生になると部活も始まると思うのですが、その頃はどんなふうに音楽と関わっていましたか?

中学校・高校ではオーケストラ部に所属して、バイオリンを弾いていました。なので、この頃にはまた別の楽器を経験していますね。

ただ、その間もずっとギターをやりたいなという気持ちは抱えていました。いつかギターやるぞ、と思いつつ中高時代は手をつけられず。大学生になってからようやくギターを始められました。

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ライブの舞台に立って、夢に気づいた

──kojikojiさんにとって音楽活動が「好き」から「夢」や「目標」に変わったのはいつですか?

もともとあまり将来の夢はなくて、漠然と日本各地、世界各地を飛び回れるような仕事をしたいなという思いはありました。決心がついたのは大学4年の頃、就職するかどうか決めなきゃならないとなったあたりです。

そもそもあまりちゃんと大学に行っていなくて、卒業するための単位が足りるかどうか……という状況だったんですよね。でも、当時すでにライブはやり始めていて。「大学卒業できないかもしれない」と「ライブ楽しい」というふたつの気持ちを行ったり来たりしていたんですけど、やっぱりライブで音楽を通してお客さんと繋がり合えたと思える瞬間が1番好きだなと気付きました。

だから、就職はせず音楽でやっていくのが自分にとって1番良いだろうと思って。

周りからの反対の声はありませんでしたか?

友人や知り合いは音楽やったほうがいい、と肯定的な反応でした。一方で、親には猛反対されましたね。大学卒業してからも2年くらいはずっと反対されていました。

でも、初めてのワンマンライブを恵比寿でやった時に、家族がみんな来てくれて。私が演奏している姿とお客さんの様子を見て、親も安心したのか応援してくれるようになりました。

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──音楽を仕事にするという夢を実現するために、努力したなと思うことはありますか?

大きな目標を立てて、一気に頑張るというタイプではないので、毎日の小さな積み重ねかなと思います。昨日よりもちょっと難しいことにトライするとか。その連続で、できなかったことができるようになっていくのがおもろいんですよね。

と言いつつも、私も全然できていない時もあるんですけどね(笑)。実際には、熱中していたら、結果的に音楽が仕事になっていたという感覚のほうが近いです。実現するまで継続するのが大事なのかもしれません。

──それほど熱中できることがあるのは素敵です。koijkojiさんにとって音楽はどんな存在ですか?

もちろんただ楽しいというときもありますが、どちらかというと辛いときの捌け口みたいな感覚があります。ちょっとイライラしたときとか、悲しいときとか、そういうときにギターを持つことが多いんです。

そうやって、ネガティブな感情を音楽に乗せて吐き出しているうちに、気がついたら楽しくなってるんですよね。音楽は私を助けてくれるものだなと思います。

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──そんな音楽を仕事にしたことで、苦労していることはありますか?

仕事によってしんどいこととか緊張が高まる場面もあるのですが、そういったストレスの行き場がなくなっちゃうことですかね。音楽で解消しようにも、悩みの原因が音楽だったりもするので、悪循環になっちゃって。

だから最近は、別の趣味を見つけてバランスを取ろうとしています。学生時代は勉学があって、その横に音楽があったけれど、今はそうではないので。音楽を仕事にしている人でなくても、仕事で行き詰まりそうな人は、別の趣味などがあると助けになるかもしれないと思います。

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毎日を必死に過ごすなかで気づく夢もある

──先ほど、kojikojiさんも以前は大きな夢がなかったとおっしゃっていましたが、日本の若者は他国に比べて夢中になれることや、夢を持っている人が少ないというデータがあるそうです。(※)

そうなんですね。私も前は、夢とか目標を聞かれて言葉に詰まっていたので、そういったデータが出るのもなんとなくわかります。

でも、「夢はない」と思っていても、心の奥底にはやりたいことがある人が多いと思うんですよね。人に言うのが恥ずかしいとか、言ってもどうせ叶わないとか思って言えないだけかもしれない。

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ただ、もうちょっと前向きに考えるとしたら、遠すぎる将来を見て諦めるんじゃなくて、もう少し近い未来とかいまに集中するといいんじゃないかなとは思います。夢がなくても、みんな毎日、無意識に自分が進みたい方向に向けてやること、言うこと、買うものとか選んでいるはず。だからそこで自分が何を選ぶのかに目を向けると「やっぱり自分ってこれがやりたいんや」って気づけるかもしれないなと。

3年後も5年後も、どうなっているかなんて全然わからない世界なので、「目標がない!」って思い悩む必要はないと思います。

あと、今回、FREAK’S STOREとBeyond magazineがコラボした「若者フリーク」というプロジェクトをやっていると思いますが、ユース世代はこういった取り組みを利用させてもらうのも良いですよね。

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「若者フリーク」イベント時に展示された夢ボードの前で

私も「若者フリーク」のライブに出演したのですが、若者と大人たちが混ざった現場ですごくいいなと感じました。遊び場って世代で分かれてしまうことが多い気がするのですが、こういうふうに10歳、20歳上の先輩たちと関わることで、目標とか夢が見つかることもあるんじゃないかなと思います。

──最後に、kojikojiさんの今後の目標や夢を教えてください。

2024年はあまり曲をリリースできなかったので、2025年はたくさん曲をリリースして、もっとライブをしたいです。欲を言えば、海外でのライブも増やして、活動の幅を広げていきたいですね!

10代の頃に漠然と抱いていた、世界中を飛び回る仕事という夢を叶えられるよう、もっと頑張りたいなと思います。

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Photo:笠川泰希
Text & Edit:白鳥菜都

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ライター・編集者
白鳥菜都

ライター・編集者。1999年生まれ。好きな食べ物はみかん、柿、桃、洋梨、辛いもの、お茶。
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