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窓の形をしたスマートディスプレイ「Atmoph Window 2」

世界の景色が眺められるデジタル窓でテレワークに開放感を

author: 田中真紀子date: 2021/05/19

みなさんの自宅の窓の外には今、どんな景色が広がっているだろうか。都心の高層マンションに住んでいれば夜にはきらめく夜景が、緑豊かな公園の近くなら、その緑を借景に。海が一望できる高台というのも憧れる。しかし現実として、自宅からこのような眺望が楽しめるという人は、そう多くはないのではないだろうか。

特に在宅ワークが増えた今、書斎として使っている部屋には窓すらなく、1日部屋に籠っていると鬱々とした気分になる……という人もいるかもしれない。そんな人に、ぜひ使ってみてほしいのが、世界中の風景が楽しめるデジタル窓、「Atmoph Window 2(アトモフ ウィンドウ2)」だ。

窓のない部屋に、世界とつながる窓を作る

何もなかった壁に突如現れた窓からは、世界中の景色が眺められる

「Atmoph Window 2」はひと言でいうと、‟窓の形をしたスマートディスプレイ”。窓のように壁に掛け、Wi-Fiにつなぐことで、窓がない部屋にいながら、世界中の美しい景色が楽しめるのだ。そう聞くと、「つまり壁掛けテレビに、景色の動画を流しているようなものでは?」と思う人もいるかもしれないし、実際、当初そう思っていた。

しかし壁に掛けてみると……テレビとは何か違う。やはり“窓”なのだ。何はともあれ、さっそく「Atmoph Window 2」を壁に設置しよう。本体サイズは、W385×H645×D60mm、重量5.5㎏で、絵画などの額をかけるイメージで設置できる。筆者は、ホームセンターで石膏ボードに設置できるフックを購入して設置した。

窓がなく、少し陰気な雰囲気もある壁面。ここに“窓”を設置したい
石膏ボード用フックは耐荷重を確認して購入した。あとは引っかけるだけ

続いてはWi-Fiの設定とクレジットカードの登録だ。というのも、動画を楽しむためには、映像を購入する必要がある。1本590円(シングルの場合)で購入もできるが、月額980円のリミットレスプラン(シングルプラン)なら世界中の1000種類以上の全風景が見放題になるので、こちらを選ばない手はない。

Wi-Fiに接続したら、あとの基本操作は専用アプリをダウンロードしたスマートフォンで行える。さっそく好きな動画を探してみよう!

Atmoph Window 2を設置し、映像を選んだら…無機質だった壁に息が吹き込まれた

リミットレスプランで世界中の景観を楽しむ

動画は、ディスプレイに表示されたサムネイルをスマホ画面をスワイプしながら選んでいく。どれも美しく、見たこともないような景色なので、目移りしてしまう。

スマホを親指でスワイプすると、ディスプレイの操作ができる
美しい街並みからオーシャンビュー、夜景や海の中。人がなかなか足を踏み入れられない秘境の絶景もある

動画を探していると、まるで世界を旅行しているような気分になれる。何しろハワイ、パリ、アイスランド、エジプト……と世界中の動画があるのだ。ひとつずつ見ていると、どれにしようか迷ってしまうが、せっかく本数無制限のリミットレスプランなのだから、ゆっくり楽しんでいこう。

そこでまずは「自分だったら、こんなところに住んでみたい」と思う動画を探してみたところ、自分がだいたいどんな風景に惹かれるのかが分かった。海もいいけれど、私はやはり山や緑が好きなようだ。

部屋からこんな景色が見られるなんて、まるで別荘地にいるようだ

特に何度も手が止まったのが、アメリカ・オレゴン州にあるというミラー湖の動画だ。湖面にはさざ波が立って木々も揺れ、花の近くには、虫たちが飛んでいる。ずっと見ていると、その世界に吸い込まれてしまいそうだ。窓の外に本当にこんな風景が広がっていると思うと、リラックスした気持ちになれる。

これはどの辺りにあるんだろう? 一度行ってみたいな……そんな好奇心を満たしてくれるのも、「Atmoph Window 2」の魅力。その地の特徴が表示され、QRコードを読み込めばマップで撮影地が確認できるのだ。

そうか、アメリカ・オレゴン州のミラー湖は、こんなに美しいところなのか……

知れば知るほど、いつかここに行ってみたい、というワクワクした思いに駆られる。その一方で、このコロナ禍でも部屋にいながら世界中をトリップできるのは、なんとも楽しくぜいたくな時間だ。

使えば使うほど“窓”になってくる不思議

しばらく使っているうちに、当初思っていた「Atmoph Windowは壁掛けテレビのようなもの」という思いは、すっかり払しょくされた。テレビとは違う、窓らしさを感じさせるのだ。それはおそらく、絶妙な奥行きやサイズ、壁との一体感などを丁寧に再現しているからだろう

窓枠の奥に景色が広がっているところなど、実はテレビの映像とは違うところが多い

動画の美しさにもリアリティを感じさせる。動画は、同社が独自に4Kカメラで撮影したオリジナルで、現在は世界の1000種類以上の景色から選ぶことができる。定点カメラで撮影された景色の中に、鳥が飛んできたり、雲がゆっくり流れたり、猫がのっそり現れたり……。2つのスピーカーを内蔵し、映像とともに音が楽しめるのもいい。小鳥のさえずりや潮騒、木の葉が風で擦れ合う音など、画面全体を揺らすサウンドが、より臨場感を感じさせてくれるのだ。

こうなってくると、「Atmoph Window 2」はじっと眺めて楽しむものではなく、なんとなくそこにあり、なんとなく目に入る景色と耳に入るサウンドを楽しむものになってくる。すると、徐々に、そこに窓があり、その向こう側に広がる美しい景色も日常になってきて、ますます“窓感”が増してくるのだ。

窓としてのリアリティでいえば、撮影された動画以外に、リアルタイムの様子が見られる「ライブストリーミング」サービスもある。現在、4カ所にカメラが設置されており、まさに“今”の景色が楽しめるので、本物の窓により近い体感が味わえるかもしれない。

東京・六本木の高層階に設置されたカメラからは、東京タワーが一望できる。こんな景色を眺めながらのテレワークなら捗りそうだ

窓を超える存在感で、気持ちを解放してくれる

もっと開放的な景色を味わいたいと思ったら、ディスプレイを2枚または3枚並べてもいい。ワイドな景色が眺められ、よりリアルな窓を体感できそうだ。2〜3枚並べると、枚数分のディスプレイ代のほか、リミットレスプラン代(パノラマプラン)は月額1480円かかるが、このクオリティなら安いと感じる人もいるかもしれない。

3枚並べたイメージ。1枚に比べると、臨場感が大幅にアップする
インテリアの雰囲気を変えたいときは、別売りのフレームに付け替えることもできる

以上、「Atmoph Window 2」を使って感じたことは、やはり部屋には窓があるべきだ、ということだ。外に広がる景色を感じ、眺めるだけで、リラックスした気持ちになれる。その景色が、自宅からは到底望めない世界の絶景だったり、海外の街並みだったりすると、いつもとは違うワクワクした気持ちにもなれるだろう。

在宅ワークの中で、ちょっとした気分転換や開放感を感じたいと思っている人がいれば、ぜひ試してみてほしい。

Wi-Fiと電源さえあれば、どの部屋にも簡単に“窓”を作れる「Atmoph Window 2」で、開放感を味わって

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白物・美容家電ライター
田中真紀子

家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブ、テレビなど幅広く発信する専門家兼ライター。家電の最新情報をキャッチするとともに、日々多くの家電を使いこなし、暮らしをより快適にする採り入れ方を提案している。2021年2月、家電を中心に人が集まる場所として「家電サロン」を開設。
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