花粉が気になる季節がやってきました。不快な症状で仕事や遊びのパフォーマンスを下げられるのはもったいないし、空気清浄機を置いたほうがいいのかな。でもこだわりのインテリアのイメージが壊されるのは嫌だし……そう思っている人に、ぜひおすすめしたい空気清浄機が、スウェーデンの空気清浄機メーカー・ブルーエアからデビューしました。さっそく使わせてもらいましたので、その実力をチェックします。
まず花粉の季節に部屋に空気清浄機を置いたほうがいいか、という疑問に関しては、迷わずYES! とお答えします。そもそも花粉によって引き起こされる不快な症状を抑えるには、花粉に触れないのが一番。家に持ち込まない、家の中の花粉は取り除く、という基本を考えれば、まさに花粉対策は空気清浄機が得意とするところ。今のところ、まだ花粉は気にならないという人、小さい子どもがいるという人も、早め早めに使っておくといいアイテムです。
しかも近年、空気清浄機は大きく進化しています。空気清浄性能だけではありません。お手入れしやすさ、空気の汚れの可視化、アプリ連携等々、各メーカーが様々な機能に独自色を打ち出しており、ユーザーの選択肢も大きく広がっているのです。
なかでも注目したいのが、デザインの進化。そもそも空気清浄機は、それなりに存在感があり、効果的に使いたいなら多少目立つ場所に置くことになる場合もあります。つまり空気清浄機はインテリア的要素が強いため、性能と同じくらいデザインも重視したいところであり、実際そのデザインが優れた製品も増えているのです。
ブルーエアから2022年1月に発売された新製品「DustMagnet(ダストマグネット)」もその1つ。空気清浄性能の高いブルーエアの基幹技術を踏襲しつつ、インテリアに調和する高いデザイン性を兼ね備えているとして今、国内外から注目を集めています。
北欧家具調デザインがインテリアにマッチ
脚つきならではのスマートな立ち姿が印象的。落ち着いたグレーカラーはどんな空間にも似合いそう
DustMagnetの大きな特徴といえばやはり、インテリアになじむ高いデザイン性でしょう。ブルーエアは北欧・スウェーデンの空気清浄機メーカーであり、以前からデザインにも定評はありましたが、今回はさらにインテリア性がアップ。グレーのファブリック素材(XX40iのみ)、スマートな脚、物が置けるテーブルトップを備え、もはや家電というより北欧家具を思わせます。実際、部屋に置いてみたところ、もともとグレーを基調としていたインテリアに違和感なく溶け込みました。
ファブリック素材と、レザーのタグがおしゃれ。なおテーブルトップの耐荷重は10kgで、飲み物など液体は置けません
今までと違うのはデザインだけではありません。「DustMagnet」という名前のとおり、本製品は、磁石のようにハウスダストを吸い寄せて吸着する新技術を搭載しています。それを可能にしたのが、ブルーエアの基幹技術である“HAPASilentテクノロジー”。 これは、空気中の有害物質を本体内部のイオナイザーでマイナス帯電させ、あらかじめプラス帯電してあるフィルターに静電気の力で強力に吸着することで、0.1μmまでの微細な有害物質を99.97%除去するという技術です。
本製品の場合、本体両サイドに吹き出し口がありますが、ここにイオナイザーも設置し、空気中の粒子をマイナスに帯電します。吹き出し口はスリット形状になっており、向かって左サイドは前方向に、右サイド後ろ方向に吹き出すため、渦状の気流が部屋中を循環して、粒子をマイナスに帯電。
床上30cmのハウスダストもキャッチ
上下2箇所にある吸い込み口それぞれに、プレフィルターとメインフィルターを搭載
一方で吸い込み口は上下に2カ所設け、それぞれプラスに帯電したプレフィルターを設置しているため、マイナス帯電した粒子を磁石のように効率よく引き寄せます。つまり脚つきになったのはデザインの視点だけではなく、下部にも吸い込み口が設置できるようにするためだったんですね。
上下2箇所に吸い込み口を設けると、より効率良く有害物質が除去できるメリットがあります。というのもハウスダストは空気中を漂っているだけでなく、床上30cmに溜まりがち。特に花粉のように重量のあるハウスダストは下に落ちやすい傾向にあります。その点、DustMagnetのように上下に吸い込み口があれば、空気中に漂う有害物質は上部で捕らえつつ、床付近に落ちたものは下部から吸い込めるので、まさに理にかなっているというわけです。
床付近に綿の塊を置いたところ、スーと吸い込み口に引き寄せられ、そのままプレフィルターにくっつきました。ハウスダストもこんな感じで吸い寄せてくれることでしょう
花粉からペットのニオイまで
以上のようにDustMagnetは、床上30cmのハウスダストにもアプローチしてくれるわけすが、床上30cmといえば日本人にとって重要な生活ゾーンではないでしょうか。たとえば赤ちゃんは床で過ごす時間が長いですし、ふだんはソファやテーブルを使用している私たち大人でも、ソファを背もたれに床に直接座ったり、洗濯物を畳んだりすることも多いと思います。
そういう意味で、床上30cmのハウスダスト対策は重要です。特にこれから花粉が気になる時期は、床をしっかり掃除すると同時に、こういった空気清浄機を上手に活用する必要があるかもしれません。ちなみにDustMagnetの性能試験では、ペットアレルゲン・花粉・ダニ・カビを60分で98%以上除去したデータもあるそうです。
ペットといえば、筆者がありがたく思っているのが、粒子フィルターと組み合わされた活性炭フィルター。このニオイ除去力が素晴らしく、我が家では犬を飼っているのですが、ブルーエアの空気清浄機を使っている間は犬のニオイがほとんど気にならなくなります。使い続けていると、我が家が臭うことすら忘れてしまいますが(笑)、うっかり電源を切ったまま外出すると、帰宅したときに「あ、電源切れてる……」と気づかされます。
上下のプレフィルターと一緒に、それぞれ粒子フィルターと活性炭フィルターを組み合わせたメインフィルターも搭載(表面と裏面)。
なお筆者はDustMagnetをWi-Fiに接続し、専用アプリと連携して使いましたが、これも非常に便利でした。スマートフォンから室内や屋外の空気の状態をモニタリングできるほか、フィルターの使用状況がわかったり、外出先からオンオフなどの操作ができたりするので、よりきめ細かに空気の管理ができるのです。
アプリと連携すると、空気の汚れが可視化できたり、外出先から操作できたり、ぐんと使いやすくなります
特に便利に感じたのが「ウェルカムホーム機能」。昨年12月にローンチされた新しい機能だそうですが、なんと外出すると自動でスタンバイモード、帰宅すると自動でオンに切り替えてくれるんです。空気清浄機は常時オンが推奨されていますが、在宅時間が短い人などフィルターの消耗や電気代の節約をしたい人に、うれしい機能。筆者もオフィスで使っている機器にさっそく「ウェルカムホーム機能」を設定しようと思います。