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Review

ニューホビー・スターターキット #3

ベランダでマイ農園。育てて癒される、家庭菜園のある暮らし

author: 本間綾乃date: 2025/04/17

いつもの日常に小さな楽しみを見出したり、心ときめく瞬間を探している人に新たな趣味を提案する「ニューホビー・スターターキット」。

本連載は、さまざまなジャンルのプロフェショナルに教わりながら、新たな“好き”と巡り合います。今回は、「家庭菜園」にチャレンジ!

高橋 春織

1997年2月5日生まれ。東京都出身。俳優。映画やドラマ、CMなど、さまざまな作品に出演し、活躍の場を広げている。フィルムカメラでの撮影、編集が好き。映画『世界征服やめた』ではスチール写真を担当。特技はダンス。 

Instagram:@haoringo_official

UETE

野菜や花の種や苗を販売するタキイ種苗が2021年に立ち上げた家庭菜園ブランド。これまで農業と接点のなかった、都会に暮らす人々や若者などをターゲットに、自然と触れ合う楽しさや、育てて収穫し大切な人たちと食べる幸せを共有するライフスタイルを提案する。

Instagram:@uete.jp
UETEオンラインサイト:https://uete.jp/

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都会で暮らしていると、ふと恋しくなるのが植物の緑。観葉植物を飾るのも素敵だけど、育てる楽しみも、食べる喜びもある家庭菜園はいかが?

ベランダで始められるし、道具も最小限。土に触れる時間は、スマホから一歩離れて、呼吸が整うような感覚もある。

今回は、家庭菜園ブランド「UETE」さんに教わりながら、初心者でも安心の栽培キットで家庭菜園に挑戦。

失敗しにくい野菜・果樹の選び方や、ズボラさんでも続けられるお世話のコツを教えていただきます。

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高橋:家庭菜園に興味があってやってみたいけれど、きちんと育てられるか正直心配なところもあります……。

UETE:初心者の方でも失敗しにくい育て方のポイントもお伝えしていきますね。一番大切なのは、「楽しそう、ワクワク」という気持ちです!

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育てやすいって大切。失敗しにくい家庭菜園の選び方

高橋:何を育てるか悩みますね。好きな野菜にしようかと思ったけれど、うまく育てられるか心配。どんな基準で選んだら良いですか?

UETE:栽培に不安のある方は、「育て始める季節」「収穫までの時間の短さ」そして「種よりも苗」を軸に選ぶのがおすすめです。

高橋:初心者は、どの時期に育て始めるのが良いのでしょうか?

UETE:品目によって最適なシーズンに差異はありますが、春は暖かく気候も安定しているため、色々な野菜を育て始めるのにおすすめです

高橋: 「収穫までの時間の短さ」というと、どんな品目が当てはまりますか?

UETE:ハーブ系やラディッシュ、葉物野菜は大体2ヶ月くらいで収穫できるので、早めに達成感を感じやすいと思います。苗の方が安心して育てやすいですが、種からお世話をして発芽する様子を見守るのも楽しいんですよ。

高橋:どれから育てるか悩ましいな~。

UETE:それでは春から育てるのが好ましく、それぞれ特徴の異なるミニトマト、リーフレタス、レモンの3種類に挑戦してみましょう。

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今回は品目に応じて必要なアイテムをまとめた「栽培キット」を使って、挑戦。まずは各キットの中身を確認しながら、植え付けの方法やポイントを学んでいきます。

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必要なものが段ボールに全部入って届くの嬉しい〜

必要なものが必要な分だけ届くのが嬉しい

UETE:今回育てる3種類のキットには、プランター、必要量の培土、苗もしくは種、肥料、マニュアルが含まれています。トマトとレモンには、土表面にかぶせるひのき木綿も同梱。これらのキット内容に加えて、スコップとハサミとジョウロを用意いただければ、基本的な準備は完了です。

高橋:必須アイテムはほぼ全てキットに含まれているので、何をどのくらい用意すればいいか悩まずに済みそうですね。プランターはプラスチック製のイメージだったのですが、おしゃれな麻布製で驚きです! 

UETE:プランターは、外側に茶色の麻袋と、内側に黒の不織布の袋を重ねて使います。いずれも水捌けがよいのが特徴です。また、植え付けする時に鉢底に使用されることの多い軽石や小さなネットなどが不要なのもおすすめポイントです。

基本的なアイテムはキットに含まれていますが、背が伸びるミニトマトの茎を支えるための支柱と紐や、年単位で育てるレモンの肥料など、別途購入が必要なものもあります。細かな必要アイテムは、説明書などを確認してみてください。

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同封されている説明書が分かりやすい!

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土に触れるって癒される…植え付けはこんなに楽しい

UETE:それでは、苗から植えるミニトマト・レモン、種から植えるリーフレタスを植えていきましょう。まずはミニトマトから。

高橋:不織布の袋と麻の袋を重ねたプランターに土を入れていけば良いですか?

UETE:土は一袋ずつプランターに入れてください。その都度、水を加えて土壌を作っていきます。この時に水をたっぷり含ませるのがポイントです。麻袋から流れ出るくらい、しっかり水をかけましょう。目安は、手で握って水が少し滴るくらい。

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高橋:水をかける前の土ってフワッフワですね! 触っているだけで気持ちいい~。

UETE:初心者さんでも失敗しにくいように、植物が根を張りやすいフカフカの土を使用しているんです。この中にはすでに、基本的に必要な栄養も混ぜているんですよ。

高橋:やっぱり土づくりが大切なんですね。

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UETE: では、いよいよ植え付けに進みましょう。まずはプランターの中心あたりにくぼみを作り、そこに苗を植えていきます。穴をしっかり掘って、プランターの土表面と苗が同じくらいの高さになるように整えてください。

高橋:結構掘ったつもりだけど、まだまだだ……。最初の土作りでしっかり水分を含ませておくと、穴を掘っても崩れにくいですね!

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苗から植えるトマトとレモン

UETE:一通り土の準備が完了したら、改めてたっぷりの水をあげて、もうひと仕事。ミニトマトは、成長すると160cm~180cmほどまで背丈が伸びるんです。そのため、茎を支える支柱が欠かせません。180cmほどの支柱を土に挿して、麻紐などで茎と支柱を優しく結びつけます。

高橋: 肥料はまだ使わないのでしょうか?

UETE:品目によって異なりますが、土の中に栄養が入っているので、植え付け時に肥料は不要です。それぞれの説明書に、いつ頃肥料を与えるのが良いか目安が書いてあるので、参考に追肥してくださいね。

UETE:植え付けができたら、キットに入っているひのき木綿を土に被せていきましょう。これは、土表面からの水分蒸発を防ぐためのものです。観葉植物にも使われていることがあると思います。

高橋:以前、知人の畑仕事を手伝ったときも、土の表面に枯れた雑草をお布団のように被せていました。同じ役割ですね!

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ミニトマトの植え付け完成〜! 

高橋:これでミニトマトの植え付けは完了ですね。このまま、レモンとリーフレタスも進めましょう!

UETE:レモンも、根の張った苗を植えるので、基本的にミニトマトと同じように植えていきます。

高橋:レモンの方が大きいので、穴を掘るのがちょっぴり大変。さっきよりは少し余裕が出てきて、土いじりが楽しくなってきました! 手に触れる質感や、混ぜながら感じる香りに癒されます。

UETE:まさにそれが、家庭菜園の魅力の一つです。土いじりは、たとえそれがベランダであっても、目の前のことだけに集中できる時間。スマホなどから一旦距離を置いて、土と緑にだけ向き合う、デジタルデトックスのような感覚ですね。

高橋:なんだか豊かな時間を過ごせているような気分になります。早速魅力にハマってきちゃったかも……。 

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レモンの植え付け完成。土づくりや植え付けのコツを掴んできた〜!

リーフレタスは、種を均等にまくのが大切

UETE:続いて種から育てるリーフリタスも進めていきましょう。これも土づくりまでは同じですが、植え付け方だけ変わります。指で土の表面に、1cmほどの溝を2本作ってください。そうしたら溝の中に、1~2cm間隔で種まきをしていきます。このとき種は、2~3粒ずつ程度を目安にまきましょう。

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高橋:こんなに小さな種がリーフレタスになるなんて……。 かわいい~!

UETE:全てまき終わったら、溝に土を被せます。種は小さくて水で流れやすいので、水をあげる時は優しくかけてくださいね。

高橋:これで3種類、全ての植え付けができました。それぞれどんな風に成長していくのか、楽しみだな~!

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水やりの正解って? “乾いたら”が合図です

高橋:育て方の基本はやっぱり「水やり」だと思うのですが、どのくらいの頻度であげたらいいですか?

UETE:どの品目でも、目安となるのは土の表面の状態です。「毎日必ず」というよりは、表面が乾いたら水をあげるようにしてください。例えば、春や秋は3~5日に1回の水やりでOKだとしても、夏は朝イチと夕方の1日2回あげる必要があったり。季節によっても頻度は変わるので、毎日様子を見てあげましょう。

高橋:1日のルーティンの中に「ベランダの野菜たちの様子を見にいく」というのがプラスされるのも、いいですね! 意識しないと一日中屋内にいることもあるかもしれないので、良いサイクルができる気がします。

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UETE:ライフスタイルに嬉しい変化をもたらしてくれるのも、家庭菜園の魅力ですね。

高橋:数日家を空けるときなど、こまめに様子を見られない場合はどうしたら良いでしょうか?

UETE:真夏以外の2~3日の不在であれば、家を出る前にたっぷり水をあげるのでも大丈夫です。それ以上の不在や真夏には、水を入れた2Lペットボトルのフタに穴を開けて、土に挿しておくことで対処可能です。そうすれば、不在期間も水を少しずつ土に届けることができるので、取り入れてみてください。

高橋:なるほど~!

UETE:あとは、土に挿しておくだけで適切な水やりタイミングを教えてくれる「水分計」などの便利グッズも活用するのもおすすめです。特に育てはじめは水やりの頻度や量に自信が持てないもの。失敗してしまう不安を便利グッズで解決することで、家庭菜園をより楽しめると思います。

育てるって、奥が深い。品目別のお手入れメモ

高橋:それぞれの品目ごとのお手入れ方法や、気をつけることなども知りたいです! 

UETE:ミニトマトは育ってきたら、中央の茎と枝の間から出てくる小さな芽を摘み取りましょう。これを「わき芽取り」といい、中央の茎を太くしたり、実を大きく育てるために必要な工程です。

高橋:レモンならではのお手入れはありますか?

UETE:寒さに弱い果物なので、氷点下になる場合は屋内に入れ、日当たりの良い窓辺に置くようにしてください。その際に、直径30cmのプランターより少し大きめの35cmほどの鉢底皿を使用すれば、水漏れの心配もありません。

また同じく冬には、枝の剪定も大切。日に当たりにくくなっている枝葉を切ることで、風通しも改善し、病気にかかりにくくなります。レモンは数年かけて育てる果樹なので、長い目で見守ってあげることが大切です。

高橋:リーフレタスはどうでしょう?

UETE:葉物野菜はどれも、「間引き」が大切です。レモンと同様の考え方ですが、日が当たりにくい芽や、形がいびつだったり生育が悪い芽は取り除き、満遍なく太陽の光を浴びさせることで、健やかに育ちます。間引いた葉は食べてOKなので、積極的に間引いていきましょう。

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虫や病気など、トラブル発生時にできることは?

高橋:虫がついてしまったり、病気になってしまったらどうしようという心配もあって……。対策方法などはあるのでしょうか?

UETE:害虫については、ネットなどを被せて物理的にガードする方法と、薬剤を使って対策する方法があります。あとは、日々土の渇き具合を確認する際に、葉の裏や茎、枝などの様子もチェックし、虫がついていたら早めに取ることです。害虫対策と病気対策、どちらの意味でも、なるべく日当たりと風通しの良いところで育てることを心がけましょう。

高橋:枯れ始めてきてしまったら、できることはありますか?

UETE:枯れる原因としては、水不足や病害虫など様々な要因が考えられます。水やりのタイミングの見直しや、薬剤での対処をお願いしたいのですが、それぞれ対応が異なるため難しいんですよね。そのため、UETEでは、購入いただいたお客様へのサポートとして、InstagramのDMから栽培相談も可能です。対処に困った場合は、是非利用してみてください。

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組み合わせ次第で、もっと育つ。もっと楽しい。

高橋:育てる品目の選び方から、植え付けの基本、育て方にトラブル対応まで。色々教えていただいたおかげで、「私でも家庭菜園できそう」とワクワクしてきました。

自分で育てた野菜を収穫するのが楽しみ

UETE:まさに、育てる上では「楽しむこと」が一番大切なん⁠ですよね。自分のための家庭菜園だから、大収穫が目的というわけではないはずです。だから、マニュアル通りにいかなくたって大丈夫。土に触れて、植え付けて、成長を見守って、収穫した野菜や果物を美味しくいただく。その過程全てをエンジョイして欲しいです!

高橋:ちょっぴりズボラな人でも水やりできる裏技も教えてもらったし、家庭菜園へのハードルがグッと下がりました。今回は初心者でも育てやすい3種類をトライしましたが、次のステップではどんな選び方がおすすめですか?

UETE:実は、「この品目とこの品目を一緒に育てると、お互いによく育つ」という組み合わせがあるんです。例えば、トマト×バジルとか、ナス×マリーゴールドとか。一方で、同じ科の品目を一緒に育てると栄養素の取り合いになり、うまく育たないということも。そういった、品目の特性を考えながら選ぶのも楽しいですよ。

高橋:面白いですね。 トマトとバジルは、収穫後にいただく時も一緒に調理すると美味しくて相性がいいので、早速取り組んでみたいです!

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UETE:今回、家庭菜園に挑戦してみてどうでしたか?

高橋:久しぶりの土いじりに、すっかり癒されました。“野菜”や“土”に触れる時間が、こんなに心地いいなんて。種から育てると、芽が出る様子を0から見守れるので、それも楽しみです。自分で育てた子ならなおさら愛おしい~。実は私、パクチーが好きなので、パクチーも育ててみたいです。山盛りパクチーしてみようとか、妄想が広がります。

🪴スコップ
✂️ハサミ
💧ジョウロ
🧵支柱や紐、肥料など育てる品目に応じて確認

🍅ミニトマトの基本情報

・育て始めるのに適した時期:4月下旬~5月
・収穫までの期間:2~3ヶ月ほど
・収穫できる時期:7〜8月

🍋レモンの基本情報

・育て始めるのに適した時期:3月~10月
・収穫までの期間:3〜4年ほど
・収穫できる時期:9~3月

🥬リーフレタスの基本情報

・育て始めるのに適した時期:3~10月
・収穫までの期間:1〜2ヶ月ほど
・収穫できる時期:4~11月
※栽培、収穫時期については、気温や天候の影響で前後する可能性がありますので、ご了承ください。

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エディター・ライター
本間綾乃

1997年生まれ。印刷会社での営業、編集プロダクションでのエディター職を経て、2023年に独立。ウェルネスやライフスタイル、ビューティを中心に編集・執筆を行う。
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