検索
menu
close
loading...
Special特集
close
検索
Tags
  1. top/
  2. Review/
  3. 自分で束ねた花束をプレゼント! 想いを形にするセルフ花束づくり
Review

ニューホビー・スターターキット Vol.2

自分で束ねた花束をプレゼント! 想いを形にするセルフ花束づくり

author: 本間綾乃date: 2025/01/30

趣味を持っている人って、なんだか輝いて見える。けれどこれといった好きなことがないという、趣味迷子の皆さん。日常に楽しさをプラスしてくれる、新しい趣味を一緒に探してみませんか?

本連載では、さまざまなジャンルのプロフェッショナルに教わりながら、新たな「好き」を探して趣味の世界を探検します。

今回挑戦するは、「花束づくり」。都内を中心に、センスの光る素敵なフラワーショップが増えつつある昨今。花が身近な存在になったことで、花束をプレゼントする機会が増えたのでは?  せっかく贈るなら、自分でつくった花束をプレゼントできたら想いを伝えられるかも。花束づくりを体験しながら、花の選び方から自宅での楽しみ方まで学んでいきます。

髙橋 春織

1997年2月5日生まれ。東京都出身。俳優。映画やドラマ、CMなど、さまざまな作品に出演し、活躍の場を広げている。フィルムカメラでの撮影、編集が好き。映画『世界征服やめた』ではスチール写真を担当。特技はダンス。 

Instagram:@haoringo_official

ALL GOOD FLOWERS

「お花をよりデイリーにカジュアルに」をテーマに、花との新しい関わり方を日々提案するセレクトショップ。日常に取り入れやすい色とりどりの花を、ファッションを楽しむような感覚で楽しんでいただきたい。そんな思いから、花という枠にとらわれず、暮らしにうるおいを与えてくれるような、オリジナルのアパレルや雑貨なども販売しています。

Instagram:@allgoodflowers
公式サイト:https://all-good-flowers.com/

今回も俳優の高橋春織さんと一緒に、新たな趣味開拓をしていきます。「花は好きで、ちょっとしたお祝いに友人に贈ることもあるけれど、自分で0から選んだ花束をつくるのは初めて」という高橋さん。

南青山や原宿、虎ノ門など都内を中心にフラワーショップを構え、花束づくりのワークショップも行う「ALL GOOD FLOWERS」の平野さんに教わりながら、花束をつくっていきましょう。

高橋:パステルカラーからビビッドな色合いまで、おしゃれでかわいい花がたくさん! みているだけでも気持ちが上がります。

平野:ファッションのように、日々を彩るものとして気軽に楽しんで欲しいというのがお店のコンセプトでもあるんです。ときめく花を選んで、花束をつくっていきましょうね。

高橋:花はもちろん、お店に並んでいるおしゃれな花瓶も気になる! 自宅での花の楽しみ方についても後ほど教えてください。

💐花束のつくり方 ①お花選び ②花を束ねる ③ラッピング、デコレーション

①お花選び

花選びは、届けたい想いにマッチする色をベースに。

花束をつくるとき、一番大切なのはどの花をチョイスするか。まずは想いを伝えるための、花材の選び方を学びます。花ばかりに注目しがちですが、実は葉っぱも重要な役割を持っているのだとか。

高橋:今日は、友人の誕生日に渡す花束をつくりたいなと思っています。どのように花選びをしていくのが良いですか?

平野:花束に込めたい想いとマッチする花を中心に、色味や花材の大きさなどのバランスを見ながら選んでいきましょう。花言葉で選ぶこともできますが、実は花言葉って「絶対にこれ」と決められたものがあまりないんです。一つの花に、相反する意味合いがあることも……。まずは、伝えたい気持ちにリンクする色を中心にして選ぶのが良いかもしれません。

高橋:相手のイメージや好きなテイストをお伝えして、相談しながら決めていくこともできるんですか?

平野:もちろんです。その場合は、ブーケを贈るお相手のSNSの投稿やお写真などを見せていただくと、お好きなテイストやご本人の雰囲気がわかりやすいかなと思います。

高橋:今回は、花束を見るだけで元気が出るようなブーケを贈りたいです。元気=オレンジというイメージなので、ビビッドなオレンジ色のガーベラをメインにしたいと思います!

平野:まさしくエネルギーを感じる花ですね。メインの花は3本くらい使いましょう。

花束は、花びらの質感を揃えるとまとまり感を出しやすいです。今回のガーベラはやわらかい花びらなので、他の花も同じ方向性で揃えていきます。例えば、スイートピーはどうですか?

高橋:ベビーピンクに少しブルーが入った花びらが素敵! やわらかな質感というと、オレンジ色のラナンキュラスもかわいいですね。

平野:茎が細く、少し頭の垂れるラナンキュラスは、ブーケに動きを出してくれますよ。蕾もバランスよく入れると、強弱がつく上に花束を長く楽しめます。暖色系が集まっているので、全体を締めてくれる紫など、入れてみるのはどうですか?  同系色で揃えるのもかわいらしいですが、別の色を入れるとアクセントが効いておしゃれな印象になるのです。

高橋:確かにグッと素敵になった気がします!

Slide 2
Slide 0
Slide 1
Slide 2
Slide 0

平野:葉っぱも忘れずに入れていきましょう。花束を組み立てる際に軸となってくれる葉っぱは、あったほうが安定してつくりやすいです。くすみ系のユーカリは、大人っぽくまとめてくれますよ。

高橋:葉っぱにはそういう役割があったのか〜。グリーンのニュアンスによって印象が左右されるから、葉っぱ選びも大切ですね!

花選びのポイント

〜〜〜

〜〜〜

②花を束ねる

パスタをイメージ! 放射線状に束ねるのが花束づくりの肝。

平野:選んだ花材を束ねていく前に、どんな形に仕上げるかをイメージしましょう。花束は、長さのある縦長の形と丸みを帯びた形、大きく2つに分けられます。後者の方がつくりやすいので、まずは丸みのある形からチャレンジするのがおすすめです。

高橋:形によって難易度が変わるんですね!

平野:花束づくりは花を束ねる際の持ち方が大切です。イメージは、パスタ! パスタを茹でるとき、放射線状に広げて鍋に入れますよね。その形を想像しながら、常に一定方向に花材を束ねていきます。

高橋:パスタが広がっている感じ! イメージが湧いてきました。放射線状に束ねたほうがいいのはなぜですか?

平野:茎が放射線状になっていると、束ねた後の調整がしやすいのです。高さを変えたり、一旦抜いて配置を変えたり。

高橋:なるほど~!

平野:ベースとなる一番最初に持つ花材は、ユーカリ。茎がしっかりしたものを選び、下の方の余分な葉は落としましょう。茎が硬いものから束ねることで、安定した軸をつくれます。

高橋:ユーカリは葉が広がっているから、ボリュームも出しやすそう!

平野:ベースとなるユーカリに絡めていくように、他の花材を束ねます。そのとき、どんな花材も「頭が左上、茎が右下」の斜めに重ねていくのが最も重要。そうすることで、パスタのように放射線状にお花がまとまって束になります。

高橋:利き手と逆の手の、親指と人差し指の間に挟んでいくんですね。

平野:そのお花を握っている部分は「ジョイント」と呼びます。この位置はなるべく最後まで変えないのが大切です。

高橋:ユーカリの次は、何を束ねますか?

平野:メインかつ茎がしっかりしているガーベラにしましょう。これはユーカリと同じく花束の軸となるので、なるべく茎が真っすぐで、花も上を向いているものを選びます。「頭が左上、茎が右下」に束ねたら、どんどん他の花も絡めていきますよ。

高橋:同じ花ばかりではなく、ユーカリも交えて色々な種類をバランスよく取っていくんですね!

Slide 1
Slide 0
Slide 1
Slide 0

平野:花を足すときは、ジョイントをキープしつつ花束を時計回りに回していきます。花を足すために人差し指は開いてしまうので、中指や薬指で茎を押さえておくとやりやすいですよ。これが放射線状に束ねる秘訣です。

高橋:む、むずかしい……! 花の配置や向き、高さなどバランスを考えながら、ジョイントをキープしつつ「頭が左上、茎が右下」というルールを維持するのが大変! でも楽しい!

平野:そう、高さも大切なんです。今回は紫のパンジーが他より短いので、埋もれないように気をつけるのがポイントです。せっかく整えた高さが重力に負けて落ちてきてしまわないよう、花を足すときには床と平行にすると、束ねやすくなると思いますよ。

高橋:こんな感じでどうでしょう!

平野:バランスよくまとまりましたね! そしたら、茎を真っ直ぐカットしましょう。目安としては、ジョイントを基準に、上:下を2:1くらいの長さです。

高橋:ユーカリの枝、硬い! 一筋縄ではいかないですね。

平野:カットできたら、麻紐で縛ります。ジョイントを押さえたまま、紐をぐるぐると巻き付けて……リボン結びをしたらOK!

③ラッピング

花を引き立てるラッピングにも、見逃せないコツあり!

高橋:無事に束ねられて一安心。ここからはラッピングですね。

平野:元気な花をお渡しするためには、水分補充が需要。茎の断面を厚めのキッチンペーパーで包み、その上から水を垂らしてしっかり濡らします。そうしたら、水がこぼれないように、さらにアルミホイルで包んでいきますよ。

高橋:アルミホイルは上の方に折りながら包むと、水漏れしにくいのか~!

平野:これだけでは心許ないので、セロハンでも同じように包みます。最後はセロハンテープで上の部分をキュッと留めて。これで水漏れ対策は完了です。

Slide 2
Slide 0
Slide 1
Slide 2
Slide 0

高橋:ということは、この次はラッピングペーパーとリボン選びですね。ワクワク!

平野:正解! ラッピングペーパーの色味でも、花束の印象は大きく変わります。花との相性を考えるのはもちろん、花束で届けたい想いをイメージして決めるのも良いですね。

高橋:今回は、見るだけで元気が出るようなブーケにしたいから、ペーパーもビビッドカラーにしようかな!

平野:ペーパーの包み方も大切。花が見えなくなってしまわないよう、ふわっと包むのがポイントです。ペーパーの上に花束を乗せ、茎の部分だけ覆うように下から重ねたら、両サイドの紙は花束と平行に折りたたみます。そうしたら、ジョイントの部分を目掛けて左右からクシュッとまとめましょう。花が見えるよう、ギュッとしすぎないのがコツですよ。

高橋:確かにギュッとしすぎちゃいました! 力加減が重要ですね。

平野:ここまでできたら、あとはリボンを結ぶだけ。長さを整えたら、カットしましょう。

高橋:ついに完成! 自分まで元気になれそうな花束をつくれて、嬉しい~!

ついに完成!

自宅での楽しみ方

長持ちさせたいなら、花や茎が硬いものをセレクト

花束をもらったり、自分用に買ったり。どんなケースでも、最終的に楽しむ場所は自宅。長く美しく愛でるために知っておきたいお手入れ方法や、花瓶の合わせ方、そして持ちの良い花の選び方まで聞きました。

高橋:花束をつくっていたら、自分にも花を贈りたくなっちゃいました! せっかくなら長持ちして、お手入れが簡単なものだと嬉しいのですが、おすすめはありますか?

平野:アンスリウムやランなど、花自体が硬いものは持ちが良く、お手入れも楽なケースが多いです。枝ものも、長持ちしますよ。

高橋:例えば玄関やリビングなど、置く場所によって、花の選び方は変わるんですか?

平野:長持ちさせることを考えると、リビングやダイニングなど暖かい場所には、上記のような硬めの花や枝ものがおすすめです。これからの季節は、蕾のついた桜を枝で生けるのも、花が咲く様子を見守れて素敵ですよね!  一方、玄関やお手洗いなどの冷暗所には、チューリップといったやわらかく咲きやすい花を置いても長く楽しめると思います。

高橋:基本のお手入れ方法も改めて教えてください!

平野:2~3日に1回、水が濁ってきたら、水換えをしてください。水換えのたびに、茎を斜めにカットすることを忘れずに。そうすると水を吸いやすくなって、花が元気になりますよ。毎日お手入れするのも良いのですが、花びらや茎がやわらかい花は、触りすぎると逆効果ということもあるので要注意です。

高橋:たまに茎がドロドロしていたり、ブニョブニョになることがあるのですが、これはどうしたら良いですか?

平野:そうなってしまった部分はもう再生しないので、カットしましょう! 

ビギナーには、口の狭い花瓶がイチオシ

高橋:家で花を楽しむなら、花瓶も大切だなと思っていて。ただ、どんなものなら使いやすいのかわからず……。「まずはこの辺りの形を持っておけば間違いない!」という形状を知りたいです。

平野:最初に買うなら、口の狭い花瓶をおすすめします。というのも、一輪や数輪を生けたときに様になるのが、この形状だからです。枝ものや長さのある花を生けるなら、重さのある花瓶を選ぶと、転倒の心配が少ないですよ。

Slide 1
Slide 0
Slide 1
Slide 0

高橋:口が狭い花瓶は、中まで手が届かないので洗うのがむずかしそう……。

平野:このタイプは、キッチンハイターなどの台所用漂白剤を溶かした水に漬け置きすればOK! 決してむずかしいことはありません。

高橋:そうなんですね。それなら気軽に取り入れられそうです! 早速、ラン科の「エピデンドラム」 を連れて帰りたいな〜。

平野:今回、花束をつくってみて、どうでしたか?

高橋:花束にまとめるのが想像以上にむずかしかったり、お花の組み合わせ次第で大きく印象が変わったり、何気なくお花屋さんでオーダーしているときには気が付かなかった発見があって楽しかったです。これから、お花のある生活の楽しみ方が増えました! 次は誰にどんな花束をプレゼントしようかな〜。

 💐ハサミ
💐麻紐
💐厚めのキッチンペーパー
💐霧吹きなど、水をかけやすいもの
💐アルミホイル
💐セロファン(ビニール袋でも代用可能)
💐ラッピングペーパー
💐リボン


author
https://d22ci7zvokjsqt.cloudfront.net/wp-content/uploads/2025/01/S__53059587.jpg

エディター・ライター
本間綾乃

1997年生まれ。印刷会社での営業、編集プロダクションでのエディター職を経て、2023年に独立。ウェルネスやライフスタイル、ビューティを中心に編集・執筆を行う。
Follow us!!
Copyright © Connect Beyond. All Rights Reserved.