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絵を描くって、やっぱり楽しい!

わたしたちのBeRealアーカイヴ。|#03 イラストレーター、アーティスト・前田豆コ

author: 前田豆コdate: 2023/10/10

わたしたちの生活の一部となったSNS。本連載では、通知が送られてきてから2分以内に写真を撮影しなくてはならず、フィルターも使えないリアルをシェアするSNSアプリ「BeReal」を使い、みんなの私生活や仕事現場などの裏側を覗き見。
 

第3回は、イラストレーター・アーティストの前田豆コさんが登場。今回は特別に、作品が完成するまでの過程をお届け。一度見たら忘れない、開放的でポップな作品たちはどのように生まれているのか? 通常1日で自動的に消えるBeRealの投稿を、「Beyond magazine」にアーカイヴしてもらった。


1993年東京都出身。2020年からイラストレーター・アーティストとして活動を始める。幼少の頃から習っていたダンスの影響で身体を使った表現に関心を持ち、身体の伸縮によって生まれる張りやシワの美しさに着目したふくよかな体型の人物を描いている。開放的なキャラクターたちがユーモラスに描かれる作品に海外からのオファーも急増。韓国でのアートフェア出展が決定するなど、その活躍を世界へと広げている。

Instagram:@mameko_maeda
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11:41 AM @自宅の作業部屋

これはiPadの画面! 私はまず、iPadにタッチペンで下描きをします。私はキャンバスに描き始める前、下描きの段階で「どんな作品にするか」をしっかり決めておきたいタイプなので、この時点で色まで決めちゃいます。ああでもない、こうでもないって言いながら、どんな作品にするかじっくり考えるので、下描きを描き上げるまでに大体1週間から2週間くらいかかります。


このあと、キャンバスの大きさに拡大した下描きを印刷して、チャコペーパーを使ってキャンバスに写していきます!

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1:52PM @アトリエまでの道

これは自宅からアトリエまで歩いているところ! iPadで下描きをする作業部屋は自宅にあって、それ以降の作業はアトリエでやっています。自宅から歩いて5分くらいのところにアトリエを借りているんですが、周りに緑がたくさんある場所なので、いつもそれを眺めながら歩いて移動しています。手に持っているキャンバスにこれから絵を描いていきます!

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2:09PM @アトリエ

これは、キャンバスに「ジェッソ」という地塗り材を塗っているところ! キャンバスに絵を描く場合、絵の具の発色を良くするために、まず初めに地塗りをする必要があるんです。乾くまでの放置時間もあるので、私は数枚一気に塗っちゃいます。この作業だけで1日くらいかかります。

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3:35 PM @アトリエ

これは、キャンバスに絵の具を塗っているところ! 私が使っている「アクリル絵の具」や「アクリルガッシュ」は、キレイにベタ塗りするために何回も塗り重ねる必要があるんです。これは大体一層目を塗り終えたタイミング。


絵の具によっては透けやすい色とかもあって、5回くらい塗り重ねる場合もあります。なので、1色塗り終えるのに丸1日かかるときも。私の絵はシンプルな色に見えるかなと思うのですが、実は地道な作業をしています(笑)。

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7:07PM @アトリエ

これはかなり疲れ果てた私です。作家あるあるだと思うんですけど、自分の絵がキレイに仕上がっていくにつれて、自分はボロボロになっていきます(笑)。


私は個展前に一気に数枚描き上げることが多いので、だんだん切羽詰まってくるんです。このときは、もう描くことに集中しすぎて、すっぴんボサボサです……。集中して描いているとお昼ご飯を食べるのも忘れていたりするんですが、ここまで集中できるのは絵を描くことだけです!

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5:45PM @作家仲間の個展(ちょっと息抜き)

作家仲間のnachara(ナチャラ)ちゃんの展示に行ったときの写真です! これも作家あるあるだと思うんですが、個展を開催する時期が大体ほかの作家さんと被るので、自分の制作に追われて展示に行けないことが多いんです。だから、行ける機会があったら逃さずに行くようにしています。

Nacharaちゃんも私と同じように、原画も絵の具で描いています。しかも、字幕も全て手描きなんです! この字幕はランダムに絵に入れたそうで、ストーリーを想像するのが楽しかったです。

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1:46PM @自宅の作業部屋

自宅の作業部屋での一枚です! 好きなものに囲まれていると楽しく作業できるので、自宅の作業部屋には好きな作家さんの作品などを飾っています。あと、実はこの部屋にはオタクコーナー的なところもあって。私は1970年〜1980年代の漫画やアニメが好きなので、その作品や漫画を置いています。手に持っているのは『うる星やつら』のテンちゃんのぬいぐるみ! インカメラの後ろに見切れている漫画は『北斗の拳』です。


あと『シティーハンター』だけ掲載している記念『週刊少年ジャンプ』があって、それも置いています! 漫画のコマの絵の構図がカッコいいな〜、とかドラマチックだな〜とか思いながら読んでいます。作業する周りは好きなものだけで固めたいっていう欲望が詰まった部屋です。

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11:20AM @アトリエ

これはアトリエに置いてあるワゴンです。ここに絵の具とか画材とかを収納しているんですが、ほかの作家さんと比べて私はかなり雑だと思います……。元々性格は大雑把な方で、自分のなかの丁寧な部分を全て絵に注いでいるので、ほかはこんな感じ(笑)。


奥の方に写っているビンに入ったピンクや青の絵の具は、よく使う色を一度にたくさん作って、作り置きしているものです。人物の身体をピンクで塗ることが多いのですが、写っているピンクはよく身体に使っている色。ちなみに、この黄色いバケツ、小学校の美術の時間に使っていた人いるんじゃないかな?

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2:56PM @オフィス

仕事の打ち合わせ中! 実は今、絵本を作っていて、これはそのラフ画。奥の方に置いてあるのは、さらに前に描いたラフ画です。


「主人公がいろんな生き物の真似をしてダンスする」っていう内容の絵本。ぜひ発売を楽しみにしていてください!

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Poolside -Day- 2023
Poolside -Night- 2023


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私は保育園くらいの時から「画家になりたい」ってずっと言っていて。当時は画家という仕事がどんな仕事かもわからないまま言っていたのですが、1週間「BeReal」を使用してみて、それに近いことが今できているのかなってうれしくなりました。 それと、美術大学を卒業してからもう数年経つのですが、卒業してからも「絵に向き合う生活」を送れているのを誇らしく思いました! あと、絵を描き終えた自分の顔を見たことがなかったので「こんなに疲れた顔してるんだ!」ってびっくりしました(笑)。
絵で生活できている今の状況を今後も大切にしていきたいです。

イエローコーナー日比谷店 展示企画
「Lovely Tempo」
【開催日程】
2023年11月1日(水)~11月30日(木)

11:00 ~ 20:00(休館日: 施設の営業日による)

【場所】
イエローコーナー日比谷店
東京都千代田区有楽町1‒1‒2 東京ミッドタウン日比谷3F


【内容】
オリジナルプリント作品の展示販売の他、

グッズ販売や似顔絵イベントの開催などあり!

詳しい情報は前田豆コのSNSにて発信いたします。

Instagram:@mameko_maeda
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X:@mameko_maeda

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Text&Edit:那須凪瑳
Illustration : Athyssa M




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イラストレーター・アーティスト
前田豆コ

1993年東京都出身。2020年からイラストレーター・アーティストとして活動を始める。幼少の頃から習っていたダンスの影響で身体を使った表現に関心を持ち、身体の伸縮によって生まれる張りやシワの美しさに着目したふくよかな体型の人物を描いている。開放的なキャラクターたちがユーモラスに描かれる作品に海外からのオファーも急増。韓国でのアートフェア出展が決定するなど、その活躍を世界へと広げている。
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