外からの力が作用しなければ、物体は静止、または等速度運動を続けるという「慣性の法則」をなぞり、「こばかなの無駄話から生まれる“感性”の法則」と題した連載。こばかなさんと無駄話をして、日々の生活で静止しがちな思考を動かし始めよう。第16回目は、ボディメイクのお話し。
家庭科で習ったような“基本”が超重要
最近、私はボディメイクにハマっているんですが、これは“アフターコロナ”というキーワードと関係があります。というのも、コロナ禍で私はほとんどリモートワークだったので “下半身パジャマ”でオンライン会議をしたり、Zoomで容姿を盛れるのをいいことに3年間ほとんど化粧をしてなかったり……(笑)。今振り返るとサボりまくった生活ですよね。
でも最近は人前に出る機会も段々と増えてきたため、「そろそろきちんとしないと!」という気持ちがふつふつと湧いてきました。
以前から筋トレ系YouTuberの動画を見て勉強したり、パーソナルジムに通ったりしていた時期もあったので、ある程度のリテラシーはありました。でもやっぱり自分に合ったやり方で、ちゃんとボディメイクをしたいと思い、友人に紹介してもらった新たなパーソナルトレーナーに直接教えてもらうことにしたんです。
前回パーソナルジムに通ってたときは「ダイエット=痩せる」ことが目的でしたが、今回は「ボディメイク=健康で美しい身体作り」を目的にしています。目的が違うと、方法も違ってくるのが面白いです。分かってきたのは、小学生の頃に家庭科の授業で学んだような、“健康になるための基本”が一番大事だということでした。
なんだかんだ、基本が超重要!
まずは食事の意識が大きく変わりました。これまで私はローファットダイエット、いわゆる脂質を抑えるダイエットを続けていて、サラダ油や豚バラ肉、揚げ物を極力食べないようにしていました。しかし最近は減量が停滞していて、どうすればいいか悩んでいたんです。
そこでパーソナルトレーナーに言われたのが、「野菜を摂りましょう」ということ。これ、家庭科の授業でも当たり前に教わる基本ですよね。でもやっぱりそれが大事なんですって。
なぜ野菜を食べなきゃいけないかというと、減量には便通が重要だから。この理由に尽きます。便通のためには食物繊維が必要。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、どちらも摂らなければ便通はよくならない。だからこそバランス良く野菜を摂取していくことが、ボディメイクにおいて肝になってくるんです。
これまで私は朝食に、フィットネス系YouTuber「ちゃぴさんです。」が発信している“プロテインマグケーキ”を食べていました。ローファットな上にタンパク質が効率良く摂れるので良いと思っていたんですが、この食事だと食物繊維が摂れない点がデメリットです。
そこで、今はなかやまきんに君が10年ほど食べ続けている朝食を採用しています。これは10種類ほどの野菜を細かく刻み、そこに鶏胸肉かササミを入れて、フルーツビネガーとオリーブオイルと岩塩で食べるというもの。
この「なかやまきんに君式の朝食」、栄養バランスが抜群な上にちゃんと美味しいんですよ。これだけ美味しいのに健康になれるので、心理的なお得感も最強。とてもオススメです。
意外と見落としがちなストレッチの重要性
食事改善以外にも、ボディメイクにおいて学んだことはたくさんあります。例えば、見逃しがちなのがストレッチ。私はいま1日に最低30分間、ジムに行かない日は60分間をみっちりストレッチに充てていて。これ、筋トレしている人はなかなか気づきにくいのですが、ストレッチはとても重要なのだ! と声を大にして言いたいです。
まず、ストレッチが不十分だと筋肉が固くなります。すると筋トレのフォームが悪くなる。じゃあ姿勢が崩れた状態で筋トレを行うとどうなるか。例えば、スクワットであれば前腿の筋肉をより使うことになってしまい、狙っている筋肉がつかずに理想の身体から遠ざかってしまうんです。
せっかく頑張って筋トレしているのに、その努力が無駄になったら萎えますよね。でも意外と多くの人が、猪突猛進に筋トレだけをしてしまいがちなので注意が必要です。
ザ・健康的な生活がボディメイクにも効く
ほかにも、忘れてはいけないのが睡眠です。あるときパーソナルトレーナーから言われて驚きだったのが、「寝る前にスマホを見るのをやめましょう」ということ。最初は関係あるの? と思ってしまったのですが、睡眠の質が上がると代謝が良くなるので、減量においても重要なのです。寝る前にスマホを見ないことがボディメイクにつながるなんて、思いもよらないですよね。
もちろん睡眠をしっかり取ることはメンタル的にもいい影響を与えます。それに、ボディメイクのためのタスクを設定してクリアしていくことは、普段ビジネスの世界で面している“事業で成功する”みたいな目標に比べれば日々の成果が目に見えるのでモチベーションも上がります。
シンプルに身体が元気なので、気持ちも元気になる。よく“20代のときの元気度を100としたら、50代は調子が良いときでもその3~4割しかない”みたいな話がTwitterで流れてくるじゃないですか。「できるだけ抗ってやる……!」という気持ちもありつつ、今は楽しみながら継続できています。
ボディメイクは情報戦
ダイエットやボディメイクって、情報収集がかなり大事だと思っていて。私はTwitterから情報を得ることも多いのですが、特にこの分野に関してはステマっぽい記事や広告があふれています。だから生身の人間の声を集めることがポイントになります。
私の場合、ボディメイクには何の要素があるかと考えると、筋トレ、食事、ストレッチ、睡眠、という感じ。先ほどお話ししたとおり、これまでストレッチの意識が足りていなかったので、今はそこに意識を向けています。あと、痩せたいならまず食事ですね、間違いなく。
何はともあれ、“ダイエットやボディメイクって楽しい”という感覚を持てるようにするのが最終的には一番大事なんだろうなって思います。筋トレガチ勢を見ると特にそう思いますね。彼らは本当に趣味でやっているので。
ボディメイクを楽しむためには、無理をしないこと、早く結果が出ることを実践する、このふたつが大事です。そしてそのために、リテラシーを高めることが鍵になる。まさに情報戦です。
正しいダイエットをすると本当に痩せていくし、そこに至るまでにもいろいろな考え方や手法があって、沼だし好奇心も満たされます。そんなところにボディメイクにハマる理由があるかもしれません。
Text:弥富文次