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石井和美の家電やりすぎ比較レビュー<ロボット掃除機>

障害物の回避が優秀! ロボット掃除機の雄、ルンバ強し【第1位】

author: 石井和美date: 2023/06/20

スイッチオンするだけで床を掃除してくれる「ロボット掃除機」。一昔前は「ルンバ」がその代名詞だったが、今はさまざまなメーカーからも続々登場している。さらに機能は向上し、ゴミを取るだけでなく「拭き掃除」もしてくれるタイプがトレンド。そこで今回は拭き掃除もできる5モデルを、家電プロレビュアーの石井和美さんが試した。

比較したのは「テーブル下の吸引(微細なごみ、大きめのゴミ)」「水拭き(床に少しだけ醤油などをたらしてテスト)」「障害物の避け方(コード、靴下)」、そのほかは「部屋全体の達成度(リビングのテーブル下とキッチンの真ん中に置いたゴミの残りをチェック)」「お手入れのしやすさ」「独自機能」の合計6項目で評価。全体掃除はそれぞれ5回、部分掃除は2回テストを行っている。

アイロボット「Roomba Combo j7+」の特徴

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拭き掃除と水拭き掃除ができる。ルンバ初のモデル。新たに搭載された世界初のパッドリフティングシステムは、ラグやじゅうたんを吸引する際には、水拭き用のモップパッドをルンバの天面まで持ち上げて格納するアイロボット独自の機能だ。カーペットを一切濡らすことなく、掃除機と水拭きの両方を効率的に行える。

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Point ①「テーブル下の吸引(微細なごみ、大きめのゴミ)」

1回目
2回目

3本脚のサイドテーブル下に疑似ゴミ(砂、ペットのトイレ砂)を置き、強モードで2回運転。拭き掃除モードはなく、吸引だけでテスト。1回目はほぼ取り切っており、大きめなトイレ砂もはじき飛ばすことがなく、通ったところはキレイに。手前の脚2本のまわりに多く残った。2回目は本体が中に入っていかず、真ん中の疑似ごみが残ってしまった。どちらも通ったところはキレイに吸い取っているが、タイヤ跡のようなものが残っているのが少々気になった。

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Point ②「水拭き(床に少しだけ醤油などをたらしてテスト)」

他社と比較するとモップが小さめだが、しっかり拭き取っている。終了後にキッチンペーパーでこすっても、ごくわずか付着しない。水の量を多い設定にしても床がビショビショになることがなく、拭きながら広げてしまうことはなかった。ただ、他社のようにいったん戻って自動でモップを洗浄、といった機能はないので、広い部屋であれば途中でいったん外して洗ったほうが安心だ。

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Point ③「障害物の避け方(コード、靴下)」

今回試したモデルの中で、一番優秀だったのが障害物の認識だ。特に窓際にあったコードに関しては巻き込むモデルが多い中、5回中4回は回避。1回は方向転換したときに巻き込んだが、ブラシが逆回転してまったコードをほどいていた。床に置いた靴下についても正確に認識しており、巻き込むことはなかった。

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Point ④「部屋全体の達成度(マップとゴミの残りをチェック)」

1回目
2回目
1回目
2回目

家具が多めのリビング+キッチンで5回清掃し、平均掃除時間は23分、掃除面積は16.4平米。マッピングの精度に関しては、5社の中では一番曖昧。キッチンはこのような形ではないので何度もマップを消してやり直したが、このような不思議な形になってしまった。ただ、ゴミのピックアップは優秀。リビングのテーブル下にある砂はごく一部残り、キッチン真ん中にまいた砂は、2回目以降は取り切っていた。

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Point ⑤「お手入れのしやすさ」

他社にあるようなモップの自動洗浄等はないが、本体をひっくり返すことなくサッと付け外しができ、汚れもすぐに落ちる。床が汚れているときは、掃除の途中で何回か外して洗ったほうが衛生的に使えるだろう。ただ、モップ自体も面積が狭く、手早く洗えるため、すぐに終わる。

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Point ⑥「独自機能」

カーペットを認識するとモップパッドを持ち上げるシステムは正確。先にフローリング全体を水拭きした後、上にモップを持ち上げ、吸引だけ行っている。他社の場合、濡れたモップをこすりつけてしまうことも多かったが、カーペットが汚れることもないので安心してまかせられる。

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水拭き用のモップパッドを持ち上げる唯一無二のシステムで、カーペットを敷いても安心

部屋全体を丁寧に掃除している。5回掃除した平均時間も長く、カーテンの奥まで入りこむので隅々までキレイになる。障害物回避についても優秀で、他社モデルが苦戦していた部屋の隅にあるコードも、ほぼ回避できていた。

床に置いていた靴下についても巻き込むことがほぼなかった。カーペットを濡らさない、パッドリフティングシステムも便利だ。パッドが上まで持ち上がるので、厚めのカーペットでも汚れることがない。

気になった点は、クリーンベース(充電台の自動ゴミ収集機)に本体のゴミを吸引する際の音だ。他社と比較するとかなり大きいので、使用する環境によっては時間帯などの配慮が必要になりそうだ。また、モードが掃除または掃除+水拭きモードとなり、水拭きだけを行うことはできない点も要注意だ。少し多めの液体をこぼして気付かなかった場合、液体を吸引してしまい、お手入れが面倒になる。

水拭き機能に関しては、クリーンベース(充電台の自動ゴミ収集機)に給水タンクなどはなく、自動で水が補充されるといった機能はない。ただ、今回のテストでは優秀で、床に付着した汚れを取り、広げることもなかった。障害物回避も優秀で、手軽にしっかり掃除機がけをメインとした床掃除をしたい方におすすめだ。

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S P E C

本体サイズ:幅×直径:33.9×8.7cm
クリーンベースサイズ:奥行×幅×高さ:40×31×34cm
質量(約):約3.4kg
充電時間:約3時間
実勢価格:15万9800円

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製品貸与:アイロボット

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家電プロレビュアー
石井和美

家電をレビューするため「家電ラボ」を開設、小物家電から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電のテストも行っている。製品レビューや家電についての解説はWEB、雑誌、ラジオ、テレビなどで発信している。ライター、家電コメンテーター、家電コンサルタント。
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