グルグル回るアイリスオーヤマの電気調理鍋はムラが少ない【第4位】

比較したのは「豚の角煮」「かぼちゃの煮物」「カレー」で、あとは本体の「操作性」「独自機能」「お手入れのしやすさ」の合計6項目で評価している。調理についてはすべて4人分、一部をのぞいて付属のレシピ通りに行い、やわらかさや煮崩れの有無、味のしみこみなどをチェックした。日常的に使うことを考え、使いやすさも評価している。

本体を0°・30°・50°の3段階に傾けることができる。内なべが自動回転することで、かき混ぜを自動で行ってくれる仕組み。材料を投入してボタンを押すと、火加減や火の通し方が難しい炒め物、油を使った揚げ物、手間の掛かる煮物まで全自動。また、食材をかくはんしながら調理するため、焦げ付きにくく、揚げ物は少量の油でしっかりできる

圧力非対応で、先に下ゆでが必要。しっかりアクなどが取れるため、くさみはない。回転させながらしっかりと煮詰めるため、調味料は少なめでも味は濃くちょうどよい。ただ、脂身のところは回転時にぶつかり、全体的に汁に溶けたような状態になってしまった。

こちらも自動回転で、かぼちゃにムラなく味がまわる。調理時間は今回試した中で一番短い。時短としては優秀だが、大きさによってはかぼちゃがかたいところも。他社と合わせて4cm角程度に切ったが、もう少し小さいほうがちょうどよい仕上がりになる（レシピでは「食べやすい大きさに切る」とある）

約55分で完成。カレーはルーを入れたまま加熱すると焦げることがあるが、回転することによってほったらかしでも焦げ付かずに調理できた。玉ねぎもじゃがいもも煮崩れすることなく形を保ったままで、にんじんもやわらかい。肉は圧力をかけるタイプと比較すると少々かためでしっかりした食感だった。個人的にはロース肉（かたまり）よりも、豚バラ肉の薄切りで作ったほうがかたさはちょうどよかった。

本体が大きめで、傾けて使用するために設置スペースに余裕が必要。自動メニューはすべて番号なので、レシピを見て、その都度確認しなければならない。回転するので仕方ないのかもしれないが、取っ手がついていないので熱いうちに取り出したいときは少々不便だった。

鍋自体が回転するというユニークな機能で、かき混ぜなくても焦げ付かず、味も食材によくからみ、煮詰める工程が得意。また、チャーハンなども高火力で作ることができ、揚げ物は少ない油で揚げることができる。実用性も高い。

シンプルな構造で、お手入れはしやすい。傾けるのでフタに飛び散りやすいが、サッと洗えば汚れが落ちる。内鍋は軽いので、持ち運びやお手入れがしやすい。

グルグルと回転する鍋で、焦げ付きや味のムラを抑えることができる。今回は主に煮物系で試したが、炒め物や揚げ物も得意。さまざまな調理に対応している、万能な調理鍋だ。

圧力非対応なので、肉をホロホロにするまでは時間がかかる。ただ、カレーなどではちょうどよく野菜の食感を残せるので、具材がゴロゴロしているタイプのほうが好みであれば、圧力非対応のほうが向いているかもしれない。

気になったのは、操作性だ。メニュー番号で指定をするのだが、調理できる種類が多いので番号を指定するのが重いのほか大変だった。そのほかにも鍋を指定通りに傾けたり、蒸気光を開閉したり、調理前にやらなければならないことが、他社モデルと比較すると多いように感じた。また、本体サイズに対し、メニューによっては調理できる量が少なく、我が家のような4人家族では足りないこともあった。

加圧や減圧がないので、すぐに調理できるのはうれしい。かぼちゃの煮物のような、ちょっとした副菜を作るのにも便利だった。立ち上がりも早く、鍋自体はあっという間に加熱されるので、調理時間も短い。フタが透明で中身を確認しながら調理できるので、マニュアル調理にすれば好みの状態で止めることもできるので、工夫すれば色々な調理を自分子のみに調整できそうだ。

製品貸与：アイリスオーヤマ