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石井和美の家電やりすぎ比較レビュー<電気調理鍋>

ほったらかしでも失敗しないシャープの自動調理鍋は「かき混ぜ」が優秀!【第2位】

author: 石井和美date: 2023/03/22

食材を入れておけば、ボタンを押すだけで調理できる「電気調理鍋」。つきっきりになることもなく、火加減を調整して手の込んだ料理が作れるので人気だ。今回は人気の電気調理鍋5モデルをプロ家電レビュアーの石井和美が徹底比較。5モデルのうち、パナソニック、ティファール、シロカの3モデルは圧力をかける電気圧力鍋タイプ、シャープとアイリスオーヤマは圧力をかけない電気調理鍋タイプだ。それぞれ作る料理によって得意不得意も異なる。


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比較したのは「豚の角煮」「かぼちゃの煮物」「カレー」で、あとは本体の「操作性」「独自機能」「お手入れのしやすさ」の合計6項目で評価している。調理についてはすべて4人分、一部をのぞいて付属のレシピ通りに行い、やわらかさや煮崩れの有無、味のしみこみなどをチェックした。日常的に使うことを考え、使いやすさも評価している。

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ホットクックは、「まぜ技ユニット」が加熱の進行に合わせたかき混ぜを行うことができる。そのため、無水メニューのカレーやシチューも焦がすことがない。肉じゃがなどの煮物は煮くずれなく、少なめの調味料でも中までしっかり味がしみ込み、おいしく仕上げることが可能だ。さらに、「まぜ技ユニット」の回転スピードがアップしたことにより、生クリームを泡立てるといった調理もできるようになった。

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Point ①「豚の角煮」

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下ゆでに30分、煮込み90分のトータルで2時間ほどの調理時間。いったん止めてあく取りなどをする必要があるので一手間かかるが、圧力をかけるタイプと調理時間は大きな差はない。プリッとしていて、くさみがなく、味付けもやさしい味でちょうどいい。崩れるほどのやわらかさではなく、ほどよい弾力もある。

Point ②「かぼちゃの煮物」

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圧力をかけないので加圧や減圧をする時間がなく、無水で調味料が少ないこともあって、たった20分でできた。中までホクホク。今回試した全タイプの中で、一番ちょうどいいかたさと仕上がりだった。

Point ③「カレー」

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レシピの「ビーフカレー」を参考にポークカレーを作った。玉ネギの食感が残っており、ジャガイモも火は通っていて煮崩れることはなかった。他社と比較すると水の分量が少ないものの、かき混ぜながら約45分で具材がゴロゴロしているカレーが仕上がった。

Point ④「操作性」

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操作パネルはフタにあり、上から見やすい。コントラストがハッキリしている文字で見やすい。メニュー選択の際に材料の分量を選択する必要がないのも特徴的。専用レシピサービス「COCORO KITCHEN」から約560種類のメニューをダウンロードして使える。アプリ自体も操作がやさしく、初見でも迷わず使える。本体の蓋を閉めるとき、グッと押し込むのが少々かたい。

Point ⑤「独自機能」

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「まぜ技ユニット」が内蓋部分に装着することができ、自動でかき混ぜが行われる。かき混ぜが必要なタイミングでアームが開き、食材の量や種類で混ぜ方を変えながら鍋の中を混ぜる。

Point ⑥「お手入れのしやすさ」

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一般的な電気調理鍋と比較すると「まぜ技ユニット」の部品を洗う手間が増える。まぜ技ユニットは細部が洗いにくい部分もある。よく水が溜まる部分にある「つゆ受け」は、サッと取り外して洗えるので衛生的に使い続けることができる。内鍋以外食洗機対応。

圧力鍋とは異なり、食材が溶けたり、煮崩れたりすることが少ない

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「まぜ技ユニット」で差別化を図り、きめ細やかな温度制御を行いながら加熱することで、家庭料理を上手に作ることができるホットクックシリーズ。電気圧力鍋の方が早く調理できるような印象もあるが、実際に使ってみると意外とそうでもない。

例えばかぼちゃの煮物は、他の電気圧力鍋と比較しても調理時間は早く、煮崩れることがないうえに、しっかり味も染みこんでいた。電気圧力鍋は、加圧と減圧に時間がかかるので、豚の角煮のような長時間かかるようなメニューには向いているが、ちょっとした煮物には不向きであることがわかった。家庭でよく作る煮物などは、ホットクックのほうが早く、手軽にできる。無水メニューも「まぜ技ユニット」があることで焦げ付かずにできるので、安心してほったらかしにできる。

家庭でよく作る煮物などは、ホットクックのほうが早く、手軽にできる。また、カレーもじゃがいもの煮崩れがなく、玉ねぎも溶けてなくなるということがないので、食感を楽しみたいという方におすすめだ。ただ、牛すね肉のようなかたい肉を入れる場合は、電気圧力鍋と比較すると少し時間がかかる。豚の角煮は下ゆでなどの準備を行うので少々手間だが、そのぶん臭みが抜け、やさしい味わいだった。

歴史がある製品なのでレシピも豊富で、色々な調理に挑戦できるのも楽しい。

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S P E C

消費電力:800W
サイズ:幅×奥行×高さ:34.5×30.5×25.6cm
質量(約):5.8kg
容量:満水容量4.7L 調理容量2.4L
圧力対応:×
実勢価格:6万5000円前後(税込)


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製品貸与:シャープ

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家電プロレビュアー
石井和美

家電をレビューするため「家電ラボ」を開設、小物家電から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電のテストも行っている。製品レビューや家電についての解説はWEB、雑誌、ラジオ、テレビなどで発信している。ライター、家電コメンテーター、家電コンサルタント。
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