上質な部屋づくりには、上質な道具や家具の、存在が欠かせません。イスやテーブル、カーテン、そして家電など、見た目も使い心地も最高のものを選んでいきたいところ。アクアのスリムなフリーザー「スリムフリーザー AQF-SF11M(以下、スリムフリーザー)」は、幅36cmで置き場所を選ばないコンパクトな冷凍庫。しっとりとした艶感の「シャインブラック」は、インテリアのアクセントにもなります。デザイン性と利便性を両立させた同機種の魅力をインテリアスタイリストの窪川勝哉氏と家電スペシャリストの滝田勝紀氏に語っていただきました。
インテリアスタイリスト
窪川勝哉(くぼかわ・かつや)
インテリアをはじめ、家電、ステーショナリー、車など、プロダクト全般に造詣が深い。インテリアや家電の雑誌、カタログ、CM、商業施設のウインドウディスプレイ、モデルルームなどのスタイリングを手がける。2011年から1年半渡英。 現在は東京を拠点に活動中。
家電スペシャリスト
滝田勝紀(たきた・まさき)
Beyond magazine代表。All Aboutの家電ガイドとして活動中。楽天のショッピングSNS「ROOM」の家電公式インフルエンサーを務め、フォロワー数は40万人以上。ベルリンで毎年開催される世界最大の家電見本市「IFA」ほか、海外取材の経験も豊富。
なぜ今、黒いフリーザーがいいのか
── 今回は窪川さんのオフィスにお邪魔してお話を伺います。せっかくなので「スリムフリーザー」の機能面に入る前に、デザインに対するファーストインプレッションを教えてください。カラーはシャインブラックとホワイトの2色。“黒い”冷凍庫はまだ珍しいと思いますが、いかがでしょう。
窪川:今、インテリア業界ではグレースケールの空間がトレンドです。黒はグレー系の家具によく合いますし、外すことがないので安心感がありますね。
滝田:キッチンはステンレスのような金属のものが多いですが、黒い家電が家にあると気分があがりますね。この「スリムフリーザー」の黒は真っ黒ではなくガンメタリックに近く、金属と相性がいいので空間に溶け込みます。かっこいい家電をキッチンに置くと料理をしたくなりますよ。
窪川:黒は空間を引き締めますが、ピアノブラックのような真っ黒だと逆に強すぎて溶け込ませるのが難しい。「スリムフリーザー」くらいの色味だとどんなテイストのインテリアともケンカしません。
「スリムフリーザー」のような大型の家電に赤やミラー加工などを持ってくると調和させるのが難しく、ちゃんと計算しないとノイズに感じてしまいます。その点、モノトーンは難しく考えなくてもインテリアのコーディネートをしやすい色といえます。
滝田:黒くて大きい家電というと、テレビを思い浮かべますが、一般的なテレビと比べて「スリムフリーザー」が、こんなにも部屋全体の空間を壊さないのはどうしてなんですか? 同じように黒の面積が広いのに不思議で、窪川さんに聞きたかったんですよ。
窪川:面の部分がデザインされているか否かの違いだと思います。「スリムフリーザー」は正面がウォームグレーに近い色味で、側面は型押しの加工で、目にする面のデザインが計算されていますよね。テレビは画面部分だけみればデザインされているとは言い難い。“イケてる黒”と、“イケてない黒”の違いかな。
滝田:その説明、しっくりきました。ロゴをわざと目立たせない仕上げの正面部分(写真上)や側面のテクスチャー(写真下)など、「面」の部分がデザインされているから部屋の中で悪目立ちしないんですね。
スリムで縦長。幅36cmは日本の住宅に最適
── もう少しデザインについて聞かせてください。本機の外形寸法は幅360mm×高さ1,455mm×奥行635mm。「幅36cm」というスリムさが特徴です。冷凍庫は、横長で上にフタを開けるタイプもありますが、前開きでスリムな本機の良さを教えてください。
滝田:今回撮影のためにいろいろな場所に置きました。偶然にもキッチンの棚の隙間にピッタリで、いわゆる「シンデレラフィット」したのには笑っちゃいましたね。
窪川:日本の住宅は、90cm、45cmの「モジュール」でできているので、「36cm」というのは絶妙。放熱のためのスペースを考えると、45cmの隙間に置きやすいサイズなんですよ。
滝田:キッチン以外にも、ベッドルームやリビングなど、結構置き場所に困らないと思いましたが、そういう理由があったんですね。
窪川:幅が狭いことで高さが出たでしょう? これがインテリアコーディネート的にも効いてくるんですよ。
例えばキッチンをイメージすると、冷蔵庫、ウォーターサーバーなど、縦長の家電が多いんですよ。だから、この縦長のフォルムは、他の家電と合わせたときのバランスがとてもいい。
また、キッチン以外の部屋にも当てはまりますが、家って大きな箱じゃないですか。家具や家電は床に置くものが多いので床に近い場所にものが集まりがちです。空間を素敵にするには、高い位置にアイキャッチになるものを置くのがポイント。背が高いフロアランプや、観葉植物と同じように、「スリムフリーザー」を視線のアクセントとして使えば空間を格上げできます。
滝田:インテリアのアクセントとして考えれば、家具感覚でいろいろな部屋に置きやすいですね。上開きのタイプだと横に広いからどうしても存在感が出ますからね。使い勝手も、前開きの方がのぞき込まなくていい分、ラクに出し入れでいると思います。
冷凍庫は「一家一台」から「用途別に」
── 最近、大型冷蔵庫のほかにもう1台冷凍庫を買う人が増えています。その背景に共働きの増加や、まとめ買いの増加などが挙げられますが、今後冷凍庫の使い方はどのように変化していくと思いますか?
滝田:まとめ買いなどが増えて保存する食材が増えると、冷蔵庫の容量が足らなくなります。そこで、大型の冷蔵庫に買い換えてもいいですが、場所をとるし家に入らなかったりしますよね。それなら、もうひとつ別の冷凍庫を買って、使いやすい場所に置いた方が効率的。
一日の生活を考えると、みんながいつもキッチンにいるわけじゃないですよね。だから、個人的には人が過ごす空間にひとつ冷凍庫があると便利だと思います。例えば、リビングに冷凍庫があれば、映画をみているときにアイスクリームをちょっと食べたりできますよね。静音設計なので寝室にも置けますし、寝る前に氷を入れた飲みものをさっと楽しむ使い方もできますよね。
実はアクアは「スリムフリーザー」以前にも、「冷凍、チルド、冷蔵」の3つの温度帯の切替えられる「クールキャビネット」という製品を出していて、冷蔵庫・冷凍庫をキッチン以外で使う可能性にいち早く気がついていました。新しい冷凍庫の使い方を提案してきたメーカーといえます。
冷凍庫の概念を変えるスリムフリーザー
窪川:試しにソファの横に置いて使ってみましたが、食べ物以外にも、ペットフードをいれたり、お酒を入れたり、使う人の趣味の幅を広げるアイテムだと思いますね。庫内のガラス棚が外せるところが気に入りました。
ある程度限られたスペースを使うときに、目的にあわせて棚の位置を変えられるのは重要。家具では、上下の棚は動かせるけど、真ん中だけ動かせない設計がよくあるんですよ。その点、「スリムフリーザー」は整理しやすい配慮がなされている。
滝田:ガラス棚を4枚、引き出し式バスケットを4個備えているので、小物から大物まで整理できるところは、さすがですよね。窪川さんがいう「趣味の幅を広げる」っていう表現、すごくいいと思って。「何を入れるか」「どこに置くか」は、使う人が自由に決められるんだと、改めて思いました。だからこそ、デザインが大事だし、この「スリムフリーザー」はシンプルでスタイリッシュなデザインなので、どこにでも置きたくなる。
窪川:確かに。「部屋のどこに置いてもいい」という気づき、「冷凍庫がインテリアのアクセントになる」気づき、「自由な使い方ができる」気づき……。冷凍庫があることで生活が豊かになる気づきを与えてくれた存在ですね。
AQUA スリムフリーザー
AQF-SF11M
希望小売価格:オープン価格
定格内容量:105L(食品収納スペース:70L)
カラー:シャインブラック、ホワイト
外寸形:幅360mm×高さ1,455mm×奥行635mm
製品質量:37kg