パンを美味しくトーストできるトースターは、高級路線が人気だ。食パンのトーストは、トースターによって焼き加減が大きく変わる。外はサックリ、中はふんわりと焼ける高級トースターは人気が高い。そこで注目の5台を、プロ家電レビュアーの石井和美さんに比較してもらった。どれも売れているモデルだけあって、単にトーストするだけではなく、自動調理や温め直しが得意な高機能製品も多い。今回のテストでは、基本的な食パンのトースト、冷凍した食パンのトースト、ロールパンの温め直しなどを中心に行った。なお、トースターにはポップアップ式とオーブン式があるが、今回はオーブン式で2枚焼きの注目モデルを選んでいる。
「食パン」では、6枚切りの食パンで、焼きムラのチェックや食感などを検証した。
「チーズパン」では、6枚切りの食パンに溶けるチーズを載せて焼く。チーズが溶けて、裏面と表面のムラがないかをチェックする。
「冷凍パン」では、凍らせた6枚切りの冷凍食パンを加熱。冷凍パンモードがあるトースターは専用モードを使う。
「バターロール」では、焦げ目をなるべくつけずにふんわりと温まるかどうかをチェック。
「操作性」では、操作部の使いやすさ、パンの取り出しやすさなどを確認する。
「オリジナル機能」では、ほかにはない便利な機能をチェック。調理をしてみて、手軽にできるかどうか確認する。
食パンのトーストは1分半で焼き上がる
Brand シロカ
Item すばやきトースター ST-2D351
price 1万7800円
spec
外形寸法:幅350×奥行320×高さ230mm
質量:4.8kg
定格消費電力:1400W
「すばやきトースター」の特徴
独自技術「炎風テクノロジー」により、高火力ですばやく焼き上げることができる。ヒーターの立ち上がり時間は2秒。高火力で表面をすばやく焼き上げることで、パン自体がもつ水分を内側に閉じ込める。一般的なトースターと比べてパン中心部の水分含有率が2倍になり、表面はサクサク、中はモチモチの食感に。
外気温によって温度が下がりやすい庫内の側面付近は、ヒーターコイルの密度を高めて熱量を上げているため、熱が均一に行き届き、ムラのないトーストを実現。庫内が高く、厚いパンや焼き芋にも対応。食材に合わせて温度管理するオートモードで、焼き加減のむずかしいメニューもおまかせでできる。
「食パン」
「チーズパン」
「冷凍パン」
「バターロール」
「操作性」
「オリジナル機能」
短時間で焼けて焼きムラがない
庫内が広く、さまざまなパンに対応
シロカのトースターは短時間で焼けるのはもちろん、表も裏も焼きムラがほとんどない。温度が下がりやすい庫内の側面付近は、ヒーターコイルの密度を高くして庫内を均一の温度に保てる仕組みで、どこに置いてもムラができにくい仕組みになっている。きれいに端から端まで均一に焼けるため、どこを食べてもサクッとした食感を楽しめる。見事な焼き加減だ。
自動モードもあるので、おまかせで制御してくれるのも便利。ただ、常温パンのトーストや冷凍パンのトーストは、他社と比較すると白っぽい仕上がりになる。焼き上がりは好みにもよるが、特に冷凍食パンが気になった。焼き色は変更できるので、もう少しキツネ色のこんがりしたパンにしたい場合は、設定を変更してほしい。
ロールパンは少し焦げ目がついてしまったが、中は50℃以上でアツアツ。チーズパンに関しては焼き色が全体的にこんがり焼けており、裏側が特に濃かったので香ばしさを感じられた。
トースターとしては庫内が広いので使いやすい。網も前に大きくせり出し、庫内の高さがあるので手がぶつかることなく安全に取り出せる。操作性がよく誰でも問題なく使えるのも好印象。窓が広く、途中で中身の確認もしやすいため、惣菜パンなどを調理する際も中の様子を見ながら調整できる。
同トースターは短時間で焼くことができ、操作も簡単。出し入れもしやすいため、忙しい朝に短時間でパンを焼きたい方におすすめだ。短時間で焼けるので中の水分も逃げにくく、パサついた感じはない。表面はサクッとしている。標準の焼き色では少し白っぽいが、そこは焼き色を変えることでカバーできる。オリジナルメニューは、独自性のあるレシピをもう少し増やしてほしいところ。
朝は食パン派で、少しでも短時間で加熱したいという方におすすめしたい。
製品貸与:シロカ