パンを美味しくトーストできるトースターは、高級路線が人気だ。食パンのトーストは、トースターによって焼き加減が大きく変わる。外はサックリ、中はふんわりと焼ける高級トースターは人気が高い。そこで注目の5台を、プロ家電レビュアーの石井和美さんに比較してもらった。どれも売れているモデルだけあって、単にトーストするだけではなく、自動調理や温め直しが得意な高機能製品も多い。今回のテストでは、基本的な食パンのトースト、冷凍した食パンのトースト、ロールパンの温め直しなどを中心に行った。なお、トースターにはポップアップ式とオーブン式があるが、今回はオーブン式で2枚焼きの注目モデルを選んでいる。
「食パン」では、6枚切りの食パンで、焼きムラのチェックや食感などを検証した。
「チーズパン」では、6枚切りの食パンに溶けるチーズを載せて焼く。チーズが溶けて、裏面と表面のムラがないかをチェックする。
「冷凍パン」では、凍らせた6枚切りの冷凍食パンを加熱。冷凍パンモードがあるトースターは専用モードを使う。
「バターロール」では、焦げ目をなるべくつけずにふんわりと温まるかどうかをチェック。
「操作性」では、操作部の使いやすさ、パンの取り出しやすさなどを確認する。
「オリジナル機能」では、ほかにはない便利な機能をチェック。調理をしてみて、手軽にできるかどうか確認する。
トースト、温め直し、オリジナル機能など、すべての項目で高得点
Brand シャープ
Item ヘルシオ グリエ AX-GR2
price 2万4000円(税込)
spec
外形寸法:幅412×奥行306(ハンドルは含まず)×高さ228mm
質量:5.7kg
定格消費電力:1410W
ヘルシオ グリエ「AX-GR2」の特徴
「ヘルシオ」と同じ過熱水蒸気エンジンを搭載し、水分をたっぷり含んだ高温状態の「過熱水蒸気」でパンを焼くことにより、まるで窯出しのようなおいしさを再現できる、ヘルシオのトースター。「ヘルシオエンジン」が作り出したたっぷりの過熱水蒸気でパンを包み込み、パンの内部に水分を保ちながら焼くことで、購入から数日間経過してパサついたパンや冷凍パンでも、まるで窯出しのような食感を再現。トーストは、パンの内部にしっかりと水分を与え内部からふんわりと加熱した後、表面は高温で水分を飛ばして焼き上げる。
「食パン」
「チーズパン」
「冷凍パン」
「バターロール」
「操作性」
「オリジナル機能」
トーストはムラがなく、ふっくらサックリ!
単にあたためるのではなくパンの「香り」を楽しめる
水を入れて過熱水蒸気でトーストを焼き上げる「ヘルシオ グリエ」は、食パンのトーストがムラなくキツネ色に仕上がる。しかも、中はしっとりとした食感で、小麦やバターの香りもトーストすることで復活するので、パン本来の味が楽しめた。焦げ目を濃くつけても中心がボソッとした食感はなく、過熱水蒸気の良さが十分に生かされているように感じた。
冷凍パンも中が50℃以上で、ムラなくしっかり温まっていた。また、ロールパンは表面にピンとした張りが戻り、中はしっとり。まるで焼きたてのような食感になるので満足度が高い。
また、他社にはない「生食パン」モードは、焦げ目をつけずにフワフワの食パンを楽しめる。窯出しの食感をそのままで、パン本来がもつ風味を存分に味わうことができた。高級食パンはあえて焦げ目をつけず、この焼き方で食べると、より美味しさが際立つ。また、トーストしたパンが苦手という方に、ぜひお試しいただきたい機能だ。ミミまでやわらかいので子どもも食べやすい。
なお、本体は他社と比較すると少し大きく、相応の設置スペースが必要となる。また、水の容器を出し入れするため、上のスペースも空けておかなければならない。調理中は扉のすき間から湯気が立ち上るので、棚の中段などに置く際は注意が必要だ。
トーストだけでなくリベイクも得意で、食パンだけでなく、惣菜パンなども美味しく温めてくれる。食パンのトーストに限らず、さまざまなパンを食べている方に特におすすめしたい。
製品貸与:シャープ