最新ドラム式洗濯乾燥機のトレンドは洗剤・柔軟剤の自動投入機能が搭載されていること。あらかじめ液体洗剤をタンクに入れておけば、スタートボタンを押すだけで最適量を自動計量して投入してくれる。計量の手間が要らず、入れ過ぎも防ぐことができる便利な機能だ。
今回テストした4モデルはすべて洗剤・柔軟剤自動投入機能を搭載している。ドラム式洗濯乾燥機は乾燥までできるので、あとは乾燥するのを待つだけ。詰め替え用の中身を入れておけばよいので、洗剤や柔軟剤ボトルの置き場所をとらず、サニタリールームもスッキリする。
ドラム式洗濯乾燥機と言えば、数年前までは「汚れ落ちがいまひとつ」と言われていたが、洗浄力もアップしている。最新モデルはコースごとに回転洗いや叩き洗いなどを変えて最適な方法で洗えるので、汚れも落ちやすい。さらに約60℃の湯で洗えるタイプまで登場し、黄ばみなどのガンコな汚れまで落とせるようになっている。
東芝の洗濯乾燥機は洗濯・乾燥共に優秀でバランスよし
ドラム式洗濯乾燥機を比較したのは2年ぶりとなるが、使い勝手の面では大きく進化している。洗濯コースが増えたぶん、設定の選択肢が増えているので迷うこともあったが、最新モデルは操作がしやすくなっている。特に液晶タッチパネルは文字が大きく、カラー分けやイラストなどを多用しているので視覚的にも見やすい。
また、すべてのモデルでWi-Fi接続に対応。スマートフォンに接続しておくと、洗濯終了後にお知らせをしてくれたり、洗剤がなくなったことを教えてくれたり、さらに手間がかからず、とてもラクだった。
1位:東芝ライフスタイル「ZABOON TW-127XP1」
1位の東芝ライフスタイル(以下、東芝)のドラム式洗濯乾燥機は、汚れ落ち、洗濯後のシワ、操作性、お手入れなど全ての項目で高得点。バランスがよいモデルだ。奥行内寸520mmの防水パンに置けるサイズで、洗濯・脱水容量が12kg、乾燥容量が7kgと大容量なのも高評価。詰め込みすぎると汚れが落ちにくくなるので大きな容量を選んでおきたいところだが、どうしても本体が大きくなりがちになる。東芝の新モデルはサイズダウンしながら大容量を維持しており、たっぷり洗濯できるのは魅力だ。横長の液晶タッチパネルも見やすく、操作性も抜群。振動も少ない。
2位:パナソニック「ななめドラム洗濯乾燥機 NA-LX129A」
業界初の液体洗剤・柔軟剤・おしゃれ着洗剤のトリプル自動投入があること。豊富なコースが魅力で、ガンコな汚れモノからデリケートな衣類用コースまで、洗濯物を分けて洗える。衣類や小物を丁寧に洗い、長く大切に使いたいという方におすすめしたい。
2位:日立グローバルソリューションズ「ビッグドラム BD-STX110G」
時速約300kmの高速風でシワを伸ばす乾燥機能だ。今回のテスト内容を見ていただければ一目でわかる通り、乾燥後のシワが他社と比較すると圧倒的に少ない。エプロンのヒモなど細くてシワになりがちな部分もきちんと伸びており、すぐに着られる。アイロンがけが苦手な方にぴったりのモデルだ。
4位:シャープ「ES-W114」
2年前のモデルと比較すると乾燥後のシワが激減していた。独自のプラズマクラスターは、頻繁に洗えない衣類まで手軽にケアできる。特に効果を実感できたのがニオイだ。なかなか洗えない制服や帽子など、さまざまなものをケアできるのが嬉しい。音声によるガイドもわかりやすく、困りごとがあったときも音声ですぐに教えてくれる。
得意な機能を把握し、各家庭の洗濯物に合うタイプを選ぶ
今回は4台試したが、上記の通り、それぞれ特徴が異なっている。小さな子どもがいて、どろんこの汚れがあるようなご家庭と、大人が中心でおしゃれ着洗いが多いご家庭では、洗濯する頻度やコースも異なる。黄ばみまで落としたいのであれば高温で洗えるタイプ、デリケートな衣類が多いのであればおしゃれ着洗いなどのコースが豊富なタイプを選んでおくと、ストレスなく洗濯ができるようになる。
洗濯はほぼ毎日するものなので、お手入れ面なども大事だ。特にドラム式洗濯乾燥機は乾燥フィルターの掃除が必要となるので、掃除のしやすさや頻度なども事前に確認してほしい。乾燥フィルターなどのお手入れのしやすさだけでなく、扉内側やゴムパッキンへの繊維などの付着なども気になるところだ。
なお、今回試したのは最上位モデルで、洗濯・乾燥容量が11~12kgと大きいタイプだが、少人数世帯のご家庭にもぜひ使ってほしい。数日溜めた洗濯物も余裕をもって効率的に洗うことができ、毛布やシーツなども無理なく洗える。設置スペースにゆとりがあるのなら、ぜひ選択肢に入れてみてはいかがだろうか。
製品貸与:パナソニック、日立グローバルソリューションズ、東芝ライフスタイル、シャープ