コロナ禍で皆さんと同様に大量にあった仕事の資料やなんとなく取っておいたもの、そして服を処分した。日々の生活に追われモノが山積みになった状況からスペースができたおかげで、書類棚の上に陣取っていた無粋なプリンタを見えないように収納できた。せっかくなので仕事部屋のカーテンを替え、観葉植物を買い、キャンドルを設置。もうひとつここに何か心と生活が潤うものを置こうと思い至った。嗅覚に訴える素敵なものをと想像したら、真っ先に浮かんだのが「バンフォード」のディフューザーだ。
佇まいが美しく、より自然な香り
「バンフォード」はイギリスで貴族の称号を持つレディ バンフォードが作ったラグジュアリーオーガニックブランド。品質の高さとセンスのよさから世界中にファンがいて、筆者もまたその発祥の地であるコッツウォルズまで訪ねたほどの熱烈な支持者でもある。原料を選りすぐり、SDGsがこんなにも叫ばれる前から環境と人に対して敬意を持って真摯に製品づくりを行っている。
日本でも香りを生活に取り入れるのは少し前から一般的になってきて、今やリーズナブルがウリの生活雑貨店や100均でさえも手に入るホームフレグランス。そこそこ見た目もよく、お金をかけずにオシャレなものを手に入れられる状況は喜ばしいこと。しかし、筆者は合成香料を使ったものではなく、より自然な香りを求めていた。無論、これは合成と自然香料のどちらが“よい or 悪い”という単純な話しとは違い、きれいに整えた空間には上質な、そして安心で安全なものを置きたかったというだけ。あくまで個人的なもので否定しているわけではない。
天然の枝のなんとも言えない美しさ
そして選んだのが、こちら。250mlで1万560円と高価なのだけれど、毎日眺め、香り、楽しむのなら心から気に入ったものがいい。フロストガラスの中に明るいイエローのジュース、本物のウィロー(柳)を使ったリードの佇まいが美しい。黒い竹ひごなどのモダンなものが多い中、この天然の枝のなんとも言えない柔らかなカーブが気に入っている。枝の角度をちょっと変えるだけで、まったく見え方が異なるのもおもしろい。
仕事部屋なので香りはスッキリとして集中できる“ローズマリー”をチョイス。これ、大正解。そしてこんな時期だからお客はめったに来ないが、宅配などは頼んでいるのでたとえマスク越しでもウエルカムの意を表すべく、玄関には優しく香る“オレンジ”を置こうと思っている。というのもオレンジポマンダーの香りはペストが中世のヨーロッパで流行した折に、病気を避けるお守りとして使われたというから。早く新型コロナウイルスによるパンデミックが収束し、また安寧な生活が戻ることを切に願うそんな象徴としたいのだ。
製品貸与:B You